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真生会富山病院 健康ニュース 傷の手当て 外科 垣内大毅

暖かくなり、出歩かれることも多いと思います。そんな時、しばしば予期せぬ怪我をすることがありますが、その処置によって傷が消えたり、痕が残るということがあります。

【浸潤環境創傷治癒】
創の治癒には、欠けた皮膚を埋める細胞の活動が必要です。そして細胞は乾燥状態では脱水により死んでしまいます。
傷にガーゼを当てることもずっと当たり前と考えられて来ましたが、ガーゼは傷を乾燥状態にし、剥がすときは痛く、傷の治りも遅くします。
そこで、傷を乾燥させず、湿潤環境を保つ様々な傷を覆うもの(創傷被覆材)が開発され、ドラッグストアでも手に入るようになりました。

【怪我をしたら消毒薬をつけた方が早く治る?】
これまで怪我をしたら消毒薬をつけた方が感染せず、早く治ると考えられてきました。しかし研究が進み、消毒薬には傷を治そうとする細胞に害があり、傷の治りが遅くなることがわかりました。
水道水と石鹸での洗浄が行われ、消毒薬はあまり使われなくなりました。

【注意事項】
動物(ネコ、イヌなど)に噛まれた場合、動物の口腔内には非常に多くのばい菌がいます。小さな傷でも奥深くまで到達しているため速やかに医療機関を受診し、治療をしっかり受ける必要があります。
糖尿病の方は血流の障害のある場合が多く、悪化し、治療が長引く可能性があるため、早めの受診をおすすめします。
いつもと違う動きをされる場合には、しっかりと準備運動をされ、怪我に注意して楽しみましょう。

【YouTubeでも配信中】
https://youtu.be/uryliJo7UAM


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