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小布施ワイナリー、Nom Indècis 飲マンデシ、2017

色はやや濃い目に推移

今日は5年ぶりにセラーの奥から発掘された小布施ワイナリーのNom Indècis2017。発掘しちゃったなあ、と、2017年のことを思い出す。松本や諏訪から東京に移り、その後、今の家をつくる。その年に買ったはいいものの、なかなか飲む機会がなかったビンテージだと思う。今回、小布施ワイナリーさんからNom Indècis2021を購入して、ある程度、古いものは順繰りに消費していこうと思い、あったはずの2017を開けてみた。

ややコルクが持ち上がっていて、熱入ったかな、と不安になる。キャップシールも、特に口周りの接着剤ががちがちに固まっていて、すぐには切り裂けない。小布施のワインは、まず、瓶の口に鼻を当てて、その香りを確認するが、特に悪くなっていることはなさそうだ。

Nom Indècis 2017

色は、やや濃い目のイエローへと変化。濁りもない。温度が低くて、グラス回りの曇りが、透明度を錯覚させる。トロミがあり、冷やしても、温度感は高めに感じる。塩尻ワインフェスタのグラスから、シャルドネ系のグラスにチェンジ。

Nom Indècis 2017

確か、購入年にこれを開けたときは、ミネラル感が強く、小布施のソービニヨンブランて、そうそうこういう印象あるよね、と思った。5年経ってあけてみると、香りはハーブ、パイン、カリンといった黄色いニュアンスは変わらないものの、味わいにより円みがある。とがった酸味はなく、ミネラルも柔らかく、余韻は短めだが、口の中で果実味がふくらむ。

裏のエチケット解説

小布施の白ワイン、何を最初に飲むべきか、ということを友人と議論したことがあって、やっぱりシャルドネのノンボワゼがいいんじゃない?とか、ソービニヨンブランのオーディネールがいいんじゃない?とか、喧々囂々やりましたが、最終的にはコレだよね、ということに落ち着いた次第。

Nom Indècisと私


Nom Indècis 2015

Nom Indècisが小布施のラインナップの中に登場してきたのは、2014年か2015年のことでした。少なくとも、私は2015年からなのですが、そのときにはミュスカ、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、プティマンサンといったブドウのブレンドでした。2017のように、ソーヴィニヨンブランは入っていなかったように思う。色は、限りなく透明に近いレモンイエロー。

Nom Indècis 2015(開栓2017年3月27日)

2015年の味わいは、当時の簡単なコメントを引用すると「1年後に開けましたが、まだまだフレッシュですね。とはいえ、徐々にオイリーなニュアンスも。香りは随分リースリングが強くなっており、柑橘系のみならず温室でかぐ花のようなニュアンスも。味わいは、レモン、グレープフルーツ、オレンジのような黄色オレンジ系の柑橘、苦味えぐみはありません。終わりぎわの酸味もはっきり。美味しいです」でした。

購入した時のラインナップ

この時、2本買っているんだな。このもう一本はどこにいったのか。いずれにしても、最初に飲んだときは、リースリングの印象が強かったのか。

Nom Indècis 2016(開栓2019年3月20日)

2016年を開けたのも、結構遅かったようで、三年経ってます。このころから、ソーヴィニヨンブランが入り、そちらのニュアンスが強くなっている。「小布施ワイナリーさんのドメイヌソガ、ノマンデシ2016を開けました。数年経って、かなりオイリーかつ白い花のニュアンスが出て来ております。当初はハーバル、SB感が強かったのですがね」「小布施ワイナリーさんのノマンデシ2016。数年置いて、白い花のニュアンス、オイリーな感じが出て来ています。リースリング&ゲヴュルツ感が強まっております。ただ、最後の爽やかな酸味とミネラルは、らしいといえばらしい。美味しいです」と、いくつかのSNSで述べている。

Nom Indècis 2016 裏エチケット

2016は、SB63%、リースリング19%、プティマンサン8%、ゲヴュルツ7%、ミュスカ3%。

なんやかやと、数年置いて飲むこととなっている。おそらく2015は二本あったので、一本すぐ飲んで、もう一本は一年後に飲んだのだろう。思えば、まだ2017年までしか飲んでいない。2022だというのに。どうしたのだろう。2018はあったっけ?

ノマンデシ 2017 2日目

ノマンデシの2日目は香り、味わいともに、1日目と変わりはない。ペトロール香の感じがなくなって、よりオレンジの和柑橘の風味がある。酸味はキレイで、何に合わせようか迷う。

土佐煮はいくらでも食べられる

旬の下條村のタケノコを土佐煮にした。ワインから発想して用意をしつらえる時間はなかったので、ある食材をぶつけてみたにすぎない。醤油は薄口、筍の野生味を感じたくて、全体的に薄味で煮た。果たしてノマンデシとはどういう相性を示すか。

タケノコは、生産者の方がアクをかなり取ってくれているので、粗野な感じはほとんどない。ノマンデシの余韻の方がリッチなので、一緒に食べると、タケノコの風味がマスキングされる。交互に、お互いの余韻が消えやらぬ瞬間に口に放り込んでやると、引き立てあった。

写真はないが、カオマンガイのテイクアウトも並んでいた。ノマンデシの余韻にはオリエンタルな風味もあるので、むしろ、こちらの方が強さのバランスとしては良かった。

もう一つ、ベビーリーフのサラダに塩とレモンを絞ったものがあった。このレモンを感じつつある口にノマンデシを入れると、大変に甘さを感じて、これはこれで美味しい!と思えるものだった。マリアージュは難しい。でも、面白い。

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