見出し画像

群馬県渋川市「もつっ子」

築地場外で働いていたとき、「きつねや」というもつ煮込みの店があって、朝休憩で時間があると、そこでもつを丼にしてもらって、白米をかっこんだものである。

もつの臭みが消えて、味がしみしみのもつ丼は、今でもときどき食べたくなる。人気なので、汁は継ぎ足しだけれども、もつは入れた直後は味がしみ込みきれてないこともあり、そのときは「今日はちょっとはずれでしたね」と、同僚と話し合ったことを思い出す。

ただ、もつが凄い好きなわけではないので、普段、そこまで食べるかというとそうでもない。ただ、今回、妻の上司が職場で、このもつっ子を温めて、ふるまうという話を聞き、ちょっと食べたくなって、取り寄せた。

そして、正解だった。

一袋1000円

お取り寄せは、一袋1000円。三人前。ん、三人前?いやいやいや、四人家族だけど、食事で食べるなら六食分くらいあって、充分だよと思った。

まず、お湯をふっとうさせ、一度止めて、袋を入れ、再度お湯を沸騰させたところで止め、余熱で5分温める。

のち、別の鍋に入れて、弱火で20分ほど温める。

そこで煮詰まりすぎると、味のバランスが悪くなりますと注意で書いてある。なるほど。

ちょっと煮詰まることを予想して、こんにゃくとマイタケを追加しました。

唐辛子が加えられていて、甘い感じじゃないんですね。「きつねや」は八丁味噌で、甘い感じでつくられてましたので、このピリ辛な味わいは、私的にはライトに打つつもりが、レフトにホームランくらいの、意外な美味しさでした。

それが群馬流なんですね。

とうがらしの色でちょっと赤みがある

アレンジすると怒られちゃうのかもしれませんが、豆腐も入れたい。絶対に合うと思う。そして、この汁、デブのおっさんには、白米に合わせて、無限に食えるトラップでした。あまり白米をお代わりしない子どもらも、お代わりをしていました。

ましこんにゃくと追加まいたけ

正直なところ、モツ煮としては完成した味です。普通に食べておいしい。辛みも、二年生の下の子が食べられるほどのピリ辛程度です。

汁、残ります。

汁、何か煮たいと思わせます。ごぼう、豆腐、ニンジン、白菜。なんでも、行けそうです。

合わせるものは何か

合わせたい。

群馬なんだから、ここで先日の鬼石の鬼面山でどうだろうか。

くー、旨い。思ったより、米の芯の旨みがありますね。

日本酒の場合は、ラーメンライスのように、味を一回切る感じがあって、再度、また、同じ旨味を感じさせるという意味で、合います。

そして思ったのが、スープとしてのポテンシャルが高いってことですね。中華っぽくもあり、でもやっぱり和の雰囲気もあり、という。

そして、原材料にある牛乳。これはもつを洗ったときのそれなんでしょうか。それとも、坦々麺風のそれなんでしょうか。でもきっとこれがまろやかさの源なんだと思いますし、スープのポテンシャルの高さだと思うんです。

だからきっとワインにも合うはず。

最初、八丁味噌で甘い味付けと思っていたから、ベーリーA、山葡萄の印象でしたが、これならメルローでもいけると思いました。そして案の定、甘味が感じられ、旨いと思いました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?