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「石原慎太郎」

 折しも参院選ですが、先日「『私』という男の生涯」関するブログでも述べましたように、石原慎太郎の不在がいまさらのように感じられます。

 私と石原慎太郎の出会いは「挑戦」という、例の出光佐三が企図し成功したイラン産石油の米国を出し抜いた事件に関する小説です。40年前学生当時友人の一人から聞いて読んでみたものですが、そこからのめり込みまではしなかったものの、やはりひとかどの印象は受け、その後議員辞職、都知事就任をきっかけに「国家なる幻影」、「弟」をはじめその後の主だった著作は読み通してきたかと思っています。

 やはりいつ読んでも、昔のものでも、大人の男にとっても或る種心地よい深い刺激があり、彼自身が志してきたように日本人の価値観や精神を揺さぶり続けたという意味で、やはり死ぬまで時代の寵児であり続けたと言うことができると思います。

 いま、自叙伝である「『私』という男の生涯」と共に書店に平積みされている文芸春秋の「石原慎太郎と日本の青春」を読んでいますが、心地よい深い刺激に酔うような感じに誘われます。そして、参院選の最中だからこそまさに石原慎太郎の不在が痛切に感じられます。


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