- 運営しているクリエイター
2023年10月の記事一覧
「ローマ人の物語ⅩⅣ キリストの勝利」/四世紀から終末の五世紀へ、陰湿な権力者コンスタンティウス帝、一服の清涼剤かのようなユリアヌス帝そしてテオドシウス帝と司教アンブロシウス
キリスト教と皇帝の利権構造化 キリスト教を公認したコンスタンティヌス帝時代のミラノ勅令は、実質的にキリスト教国教化のスタートだった。 利用したのは、コンスタンティヌス帝であったが、帝国の衰亡が辺境の蛮族侵入から帝国内への侵犯へと進み民衆の不安が否が応でも昂進する中で、コンスタンティヌス帝の息子、コンスタンティウス帝が権力を掌握していく中で皇帝とキリスト教の間で利権構造化が進んでいきます。 皇宮に蔓延る宦官という名の専制政治官僚 ついに、ローマ帝国内に、あの忌まわしい宦官
「ローマ人の物語ⅩⅢ 最後の努力」/四世紀、権力意志の塊である二人の皇帝による専制国家化=それはもうローマではない。キリスト教は皇帝の権力基盤強化のために利用された。
衰亡を加速するローマ帝国 ローマの衰亡は留まるところを知らなくなっていきます。しかし、ローマ帝国を維持することが目的となっていき、維持するための体制が、権力志向の塊である二人の皇帝によって以後、ローマ帝国は専制国家となってしまいます。 ディオクレティアヌス ローマ帝国の辺境を守るために、内乱を最小限にとどめ、政権の安定を優先するために、皇帝に権力を集中させ、辺境を効率よく守る、このことを進めたのは、権力志向の権化であった、ディオクレティアヌス帝でした。 権力の集中を得
「『今村均 敗戦日本の不敗の司令官』PHP新書 岩井秀一郎著」今村さんの生涯を正確に読みやすく纏めてくれています。今村さん導入本としてお薦め
『今村均 敗戦日本の不敗の司令官』PHP新書 岩井秀一郎著 は今村さんんの評伝として優れています 本ブログにマガジン設定している「今村均陸軍大将」に関する評伝の近刊について読んだので紹介します。 最近、今(令和五)年の7月にPHPから出版された、『今村均 敗戦日本の不敗の司令官』PHP新書 岩井秀一郎著 について紹介します。 一気に読みましたが、著者の岩井さんは昭和戦前の陸軍関係の著作を多くものにしており、今村さんが昭和に入り陸軍中央で課長クラスで履歴を進めるあたりから