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コメディー、芸能、スポーツ、映画、ドラマなどなど

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好きなコメディー、芸能、映画、ドラマなどなど誰にもある思い入れを勝手に紹介していけたら、、、、
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2022年6月の記事一覧

「大阪しぐれ」/都はるみの円熟の極みの楽曲です。

 「都はるみ」について記したのだが、なお少し「大阪しぐれ」について述べさせてもらいたい。  この唄は昭和55年から昭和56年にかけて世に広まった。作詞をした吉岡治が暮れの日本作詩大賞を受賞し、レコード大賞では最優秀歌唱賞を受賞している。実際その略歴の通り、その歌詞の韻律が大きな特徴である。作曲はデビューからの師匠である市川昭介であるが一見、詞とミスマッチのようなゆったりとした妙な明るさが感じられる曲になっている。  しかし、そういう詞と曲の要素が都はるみのこぶしで表現されたと

「都はるみ」/頂点を極めたがゆえの過大な精神的負荷

 都はるみの最近の消息には人生というものを考えさせられるものがある。ご存じの方もおられるように俳優の矢崎某と東北を放浪しているような消息をかなり前に聞いており、今もそれは変わらないのだろうと思う。  もちろん、その良否を述べようなどと大それたことは考えていない。それは都はるみと矢崎滋の二人が自分たち自身で決めることであり他人がとやかく言うことではない。  都はるみの唄が円熟を極めたのは、昭和55年(1980年)の「大阪しぐれ」であったと言って過言ではない。その後、普通のおば

「テレサ・テンという台湾出身の歌姫」/時の流れに身をまかせ、、、

 テレサ・テンという台湾出身の歌姫がいた。アイドルでデビュー後少し時間を経て、しっとりとした大人の女の歌を得意として日本のみならず東アジアで大活躍をしたが、惜しいことに若くして亡くなり、往年のファンには今にその面影を忍んで追憶する人が多い。  私にとっても若き青春の日の思い出とともにある唄がある。  テレサテンは台湾の人だったが、なんとも曰く言い難い哀しみを湛えた可愛らしさと凛とした美しさを持った、類まれな歌姫だったと思う。唄われる歌の背景にこれほどの哀しみと優しい美しさを湛

「美空ひばりの”柔”」/日本人として俺たちはこういう生き方をしてきたしこれからもこう生きていくんだ、と励まし続けてくれる唄

 美空ひばりに”柔”という唄がある。昭和39年発売で昭和40年にレコード大賞を受賞しているが、youtubeなどで手軽に聴けるようになり本当に喜ばしく、今もその唄声に対する嘉賞は多い。素晴らしい歌謡曲だと思う。  作詞は関沢新一で七、八分で止めて余韻を醸しながら結論にもっていく美しい韻律を持ち、それに歩調ぴったりにひばりの歌唱力を存分に引き出す古賀政男の至高のメロディーが寄り添い、そして何はなくとも美空ひばりの歌唱。それは、美空ひばりの最高峰であるとともに、日本歌謡史の最高

「寅さん」世代と「逃げ恥」

 私はもちろんもう還暦で寅さん世代といってもよいと思うのですが、最近見たものではあのガッキーの「逃げ恥」が久しぶりにハマったドラマでした。  少しまじめに批評っぽく言うと、 「ガッキーの愛らしさが本当に満載。それは微かにしかし確かに感じられる哀しみを湛えた堪らない愛らしさであり、コメディエンヌ新垣結衣の面目が大躍如、確立した傑作だと思います。そして文字通り彼女の最高作であり、21世紀日本のラブコメディーの最高作といっていいのではないかとまで私は思いました。星野源も好演している