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「テレサ・テンという台湾出身の歌姫」/時の流れに身をまかせ、、、

 テレサ・テンという台湾出身の歌姫がいた。アイドルでデビュー後少し時間を経て、しっとりとした大人の女の歌を得意として日本のみならず東アジアで大活躍をしたが、惜しいことに若くして亡くなり、往年のファンには今にその面影を忍んで追憶する人が多い。
 私にとっても若き青春の日の思い出とともにある唄がある。
 テレサテンは台湾の人だったが、なんとも曰く言い難い哀しみを湛えた可愛らしさと凛とした美しさを持った、類まれな歌姫だったと思う。唄われる歌の背景にこれほどの哀しみと優しい美しさを湛えた歌姫は史上いないのではないか、という感じを強く受けるヒトだった。
 86年(昭和61年)の「時の流れに身をまかせ」という唄は彼女にとっても代表曲と言えるが、当時25歳だった私にとっても、青春の叶わなかった一筋の恋の思い出を今に彩ってくれるものになっている。言葉の力で自らを切り開いていくことがまだ十分でなかった青春の日、現れた21歳の娘の眩しいばかりの輝き、そして内面の成熟を予感させるとともにほのかに立ち始めた色香に包まれたコケティッシュな美しい目の前の彼女に、どうすることもできなかったあの時。
 哀しい胸の疼きとともに優しいときめきを灯してくれる珠玉のようなメロディーと韻律は、今もあの時の心をやさしく包み込んでくれる。

 テレサ・テン、この人の歌声は永遠に日台、東アジアに響き続ける、、、、、

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