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人文、歴史系

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人文系の記事を収録します。政治、金融、経済関係以外の文学、歴史、人間に関する記事と思ってください。政治、金融、国際政治及びそれに関わる社会事象は「世界情勢、歴史、政治、経済、金融… もっと読む
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2023年1月の記事一覧

「時に絶望を伴っても人生の根本を問わずに生きていくのは詰まらない」/長い目で見て豊かな人生を生きるためにですが、中長期の損得勘定にも合わないことです

先ほどの下記記事に、若い頃のことを振り返って、鬱に近い状態でしょげてた若い自分を改めて思い出し何事かを記してみました。あの頃、良く言えば近代に乗り出していくにあたりその遥かな眺めに時に絶望していたこともあったのだろうと思います。 しかし、そういう言わば、 人生の根本を問うということは如何に迂遠であっても必要なことなのではないか と思います。 それに類いする最近の記事を見つけたので紹介しておきます。 1)グーグルが哲学者を雇う理由 なぜ今、世界のトップエリートは哲学を

「法然、親鸞と西欧近代、宗教改革との類似性に関すること」/エマニュエルトッドも法然親鸞とルターの共通性について記載していた

私の定年講演録の中で、西欧近代に対する考え方について一貫して論じてきました。 その中で、日本が東洋の国としていち早く近代化を成し遂げたことに対する理由として、法然親鸞の鎌倉仏教がキリスト教における宗教改革との類似性を挙げさせてもらいました。 実際に、その近代性は法然親鸞の教えの中に感じられたのでそう論じたのですが、以前に書評で取り上げたエマニュエルトッドの『老人支配国家 日本の危機』で彼がそれについて記している箇所があり、まさに同感と膝を打つ思いがしました。 私が法然親鸞

「今村大将と昭和天皇」/西郷さんから乃木さん、乃木さんから昭和天皇そして今村さん

これまで、西郷さんと乃木さん、さらに今村さんを結ぶ今村さんの岳父千田登文翁、そして乃木さんと昭和天皇という人間の絆のようなものについて記事にしてきました。 それぞれ以下になっています。 明治天皇ー西郷隆盛ー乃木希典ー千田登文ー今村均そして昭和天皇 この西郷隆盛、乃木希典、千田登文、今村均そして昭和天皇という5人の人物については、西郷さん、乃木さんが明治天皇とのつながりを含め日本の近代史の中で結ばれる線というものは、私にとって非常に興味深いものがあります。 そこで、これま

「岸田首相の年頭会見 賃上げ と 少子化対策 の二つを柱にする」/極めて正しい日本の政策であり日本経済再生の両輪!!これで行けば必ず再生する!!

今日1/4は内閣は毎年恒例の伊勢神宮参拝と首相の記者会見であった。 産経新聞YahooNewsが伝えるところによると、 基本的な考え方として、 1)賃上げ と 2)少子化対策 の二つを柱にする、 ということだ。 極めて正しい政策だと大きく評価したい! もちろん具体的中身、仔細が重要であるのではあるが、 念頭にあたり、披歴する政策として、これ以上はない的確な政策である。 以下のように報道されている。 1)賃上げ 「成長と分配の好循環の中核である賃上げを何としても実現しなけれ

「司馬遼太郎について」/青春の頃大変お世話になり大好きな国民作家です。若い方々にこのやたらに面白い作家の作品を手に取ることを強くお勧めします。

司馬遼太郎生誕100年 昨日元旦の産経新聞新春別冊第三部に、司馬遼太郎生誕100年対談が掲載されています。 大正12(1923)年生まれの司馬遼太郎の生誕100年を記念して、作家のお二人、玉岡かおるさん、門井慶喜さんによる対談です。 二人が選んだ司馬作品 玉岡さん 1.播磨灘物語 2.項羽と劉邦 3.菜の花の沖 4.夏草の賦 5.竜馬がゆく 門井さん 1.風塵抄 2.国盗り物語 3.ロシアについて 4.日本人と日本文化 5.司馬遼太郎からの手紙 私が付けるとすると、順

「令和五年元旦産経新聞正論 『日本の覚醒と令和の栄光の実現』新保祐司氏」 高い精神性こそ日本の本質であり、そして活力に満ちた日本を!

令和五年元旦産経新聞正論 『日本の覚醒と令和の栄光の実現』新保祐司氏」について、ご一読をお願いしたいと思い、ここに記します。 少し抽象的ですが、合わせて私見を記しておきます。 「日本の覚醒と令和の栄光の実現」 1)戦後なるものの終焉 2)記憶される思想家橋川文三 3)「精神の義」から生まれる詩 以上の三節からなる「正論」なのですが、1)は、もちろん占領米軍により作られ、敗戦利得日本人により強化された戦後の戦前全否定自虐史観に染まった戦後なるもののがようやく終わろうとしてい

「118年前明治38年元旦、旅順要塞を陥落させた第三軍将兵に感謝の誠を捧げましょう」

既に述べてきたことですが、毎年元旦になるたびにこのことを思い出します。 今から118年前明治38年1月1日元旦、日露戦の旅順要塞は第三軍の死闘に次ぐ死闘により陥落しました。 旅順要塞の陥落無くして、奉天大会戦の勝利はありませんでした。 なぜなら、奉天会戦において彼我の戦力差が大きすぎ勝負にならなかったのみならず、決定的勝因を創ったのが第三軍だったからです。 また、旅順要塞の陥落無くして、情報感覚の欠如した海軍が連合艦隊の半分近くを旅順要塞に縛りつけその残存艦隊でバルチック艦

「日本人にとっての、文明論基盤として必須の書物」中西輝政氏の四著作のご紹介

年初にあたり、広範な視点でスタートしたいと思います。 世界で起きること、政治経済的出来事というものは、それそのものを皮相的に捉えるだけでは何もわかりません。ウクライナのことなどもTVなどのマスメディアの皮相的な報道だけでは何もわからないことと同じです。 そういう意味で歴史的、文明論的な基盤を腹に落としておくことが極めて重要になります。 アングロサクソンはそのあたりの知恵が優れているために五世紀以上に及ぶ覇権を取ってきたと言われています。 日本人の文明論 日本人はそういう