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救急車有料化に対して思うこと

三重県松阪市は、救急車で搬送されても入院に至らなかった場合、6月1日から7700円を徴収すると発表した。

入院に至らなかった救急車利用全例からの徴収ではなく、かかりつけ医から紹介されて搬送になった場合や生活保護受給者、医師が緊急性が高いと判断した場合などは対象外とのこと。

予想されること

不急のことで呼ぶ人は減るだろう。
私が今まで経験したのは、雪で車が出せないから救急車を呼んだ、というものであった。

一見重篤そうに見えるが、入院にはならないことが多い病気としては・・・

例えば、尿路結石が挙げられる。
膵炎についての記事にも記載したが、尿路結石は人が経験する痛みの中で最も辛いものの1つとして数えられる。突如としてお腹や背中、腰に激痛が走るのが特徴だが、救急外来でできることは鎮痛剤を使うことしかない。水分をたくさん摂り、尿と一緒に自然と排出されるのを待つしかないのだ。

そのため、救急車を呼んで病院に来ても、入院にならないことが多いと思われる。じゃあ耐えられるのか?というと、それも難しい。家族か誰かが運転して車で乗せていってくれるなら良いが、自分で運転して行くのは危険だし、タクシーを待ってもいられないほどの痛みである可能性がある。そしたら呼ぶしかないだろうし、そこまでの激痛であるならば、7700円払っても連れて行ってもらいたいと思うのではないだろうか?

問題になりそうなのは、、、

救急車を呼ぶかどうか、自分で判断できる状況なら、入院にならずに徴収されても文句を言う人は少ないだろう。

問題なのは、本人に意識がない場合だ。
急に意識を失って倒れた場合、脳卒中のように重篤な病気が原因のこともあるが、そうでない場合も多々ある。
一時的に意識を失ってもすぐに意識を取り戻し、特に後遺症なども残らない場合を「失神」と呼ぶが、多いのは神経反射によるものだ。

採血が苦手な人が、健診なので気分が悪くなったり意識を失うといった話を見たり聞いたりしたことがあるのではないだろうか?また起立性低血圧、いわゆる「立ちくらみ」でも失神することがある。

失神は数分で意識が戻ることが多い。そのため、病院に着くころには何事もなく、意識がはっきりしていることがよくあるのだ。ただし急に意識を失った場合、場所によっては頭をぶつけたり、風呂で溺れたりすることもあるので、注意が必要だ。

何かあった時に救急車を読んでほしいかどうか

呼んでほしくない場合には、明示するものを常に携帯することを義務付けたらどうだろうか?
持っていなかった場合、もしくはすぐに見つからなかった場合には全例救急車を呼んで、徴収されても文句を言わないことをルールとしておくのが1つ案として考えられる。

呼んでほしい人が身に着けておく、だと呼んでほしかったのに見つからなくって命取りになる可能性がある。呼んでほしくなかったのに呼ばれた、であれば最悪7700円追加で支払うだけで済む。ならリスクを考えると、呼ばれたくない人、もしくは呼んだことに文句を言った人に携帯を義務付けるのが良いのではないだろうか。


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