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ちょっと思い出しただけ

(*ネタバレありです。)
寝たら一回会えなくなる。
夢で待ち合わせしよ。

本当はそんな捻くれた
見方をする映画ではない。
でも、大好きなあの人は
ものすごく捻くれているので。
捻くれたフィルターで観ると
結果的に真っ直ぐに映るかもしれないと思った。マスクを付けると、まっすぐに。

2人に焦点が当たるストーリー。
私の中で光が当たっていたのは
ミュージシャンの方だったな。

6年前。2人が出会った頃は
路上で弾き語りをしている。
汚い風貌と癖毛。
地べたに座って歌ってる。
発泡酒とその他雑酒の違いとか。
無垢な2人と擦れた歌い手。
最初に交わる蛍光灯の空間。

なんだかんだで時は流れて。
ダンサーを諦めて
照明の仕事を始めた照生。
ミュージシャンの彼は
バンドを組んでライブハウスにいる。
キャパはわからないけど、
リハもちゃんとある、そんなライブ。
スポットライトを浴びるミュージシャン。
本当のことは見透かされてたんだ。
何となく二人の部屋が思い出される君の部屋。
今はね それなりにね 幸せに暮らしているの。
時々思い出してれば忘れないよね。
そう、時々。ちょっと思い出しただけ。
さっきの話忘れてね。

最初と最後。
よく考えてみると、
タクシーに乗れるほどになった
ミュージシャン。
きっとバイトはもうしてなくて、
音楽で食ってるはず。
何なら小説も書いてる?
最初だけだとわからないし、
最後だけでもわからない。
2人の関係は後退していくけど
ミュージシャンは進んでた。
そのことが理解できて、うれしい。

結果、時空は捻くれていた。
うれしい劇場前の街灯シーン。
ナイトオンザプラネットの歌詞が
本当にそのまま。でもそれぞれの解釈で。

1番の衝撃は“いつのまにかママになってた“
松居監督のクリープ愛が感じられた作品。


#ちょい思
#ちょっと思い出しただけ
#松居大悟
#ナイトオンザプラネット
#クリープハイプ  
#尾崎世界観

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