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叔母と「みかん」

僕は最近よく夢を見る それは、叔父と叔母の家に遊びに行く夢 その時の僕はまだ幼くて、ろくにものも言えない いつも何か伝えたくて、でも叔父と叔母はわかってくれなかった 僕がトイレに行きたいけれど、恐くて行けないから一緒に来て欲しいとせがんだとき 叔母は微笑みながら「みかん」を渡してくれた 僕は泣いた それじゃないのだと 僕はトイレに行きたいのだと 叔母は泣きじゃくる僕を見て、ただ困惑し狼狽するだけだった そして当て付けのようにお漏らしをする僕を見て感情に影を落としたよ

    • 東京

      東京に憧れる それは私が孤独だから 人が行き交う街のその中に 私を閉じこめ、沈めて欲しい 他人が生きてくその街で 私はいつも救われていく 喧騒よ喧騒よ 孤独を少し薄めておくれ 賑わいよ賑わいよ 私をほのかに照らしておくれ

      • [ひかり]

        おじいさんが今にも眠りにつきそうです。 いや、決して永眠するということではありません。 ただ眠くなったので寝るということです。 おじいさんの胸が上下しています。規則正しくゆっくりと。寝てしまったみたいです。 あら、もう夢を見ているいようです。少しだけ覗いてみましょう。 屈強な人がいました。 その人はとても身体が丈夫で、誰からも尊敬と畏怖の眼差しを向けられていました。 その人はせっせと身体を鍛えて上げています。 その横に小さい男の子がやって来て言いました。 「

      叔母と「みかん」