国民主権ということ

今回のCOVID-19騒動は、実に面白い。もちろん、事態は深刻で、面白いと軽々に言っては炎上するような悲劇になるだろうが、何せ、日本が、言い訳の絶対にできない恥を全世界に晒す可能性があるのだ。
従来、私は、このまま放置したら日本がどうなるか、10年後、20年後、50年後を見ろ、言った通りになるから、と言ってきた。だが、今回の騒動は、何十年も待たなくても、長く見ても数ヶ月で、結果が出る。
こんな機会は滅多にない。

忘れるべからず、首魁は安倍晋三ではない

Twitterあたりでは、政府批判、安倍首相批判が激しい。もちろんそれは正しいし、その方向での追求は必要だ。私はそれを否定する意図は全くないどころか、心から応援している。ただ、人それぞれに、得手不得手、役割分担というものがある。私はその役を担わないというだけのこと。

そもそも、私一人がどう吠えたところで、世の中は何も変わりはしない。誰も私ごとき小物の言葉で考えを変えたりなどしないし、私が必死に声を上げても、世の中は何も動かない。
どうせ何も変わらないし、誰も聞いてくれないなら、何をしても意味がないし、何をしても何の害にもならない。

だったら好きなことやればいいじゃんか、という境地に達した(笑)
というところで本題に戻る。

何故なら、安倍首相を退陣させても、それだけでは何も変わらないからだ。宮台真司さんは、安倍首相の四選を断固、支持すると言っておられる。その意図を私が正確に理解しているとは言いがたいので、勝手な推測に基づいて書く。間違ってたら全力で謝罪、撤回します。

安倍政権にやりたいようにやらせ、政権を支えている権力構造の問題を全てあぶり出して、徹底的に恥を晒させ、二度とこんな愚行ができないよう、歴史的教訓とする。そして、安倍晋三を引きずり下ろすだけでなく、その権力構造をまるごと破壊する方策を講じることができるよう、国民が自覚を持って行動することを期待しているからではないかと私は推測している。

ヒトラーは、間違いなく選挙によって権力への階段を上った。安倍晋三と自民党を、国民自身が権力の座に据えたのだと、自分たちが引きずり下ろさないといけないのだと、どんなに時間がかかっても理解するまで待つ。

たとえば、山本太郎という政治家がいる。私は、個人的には嫌いではないし、彼の言うことはまともな面が多い。だけれど、私は彼を支持しない。何故か。
彼を支持する者は、「山本太郎にやってもらおう」と、依存している。それでは、「困った時こそ安倍さんにやってもらおう」と考える依存心と何も変わらない。担ぐ神輿を変えるだけのことで、支持する側のメンタリティは何も変わっていない。山本太郎自身にはたぶん、責任のないことで、支持者の依存心が問題なのだけれど。

つまり、政治を自分の頭で考え、自分たちが主体的に担わなければならないのだということを、どんなに時間がかかっても、日本人一人一人が理解し、行動できるようになるまで、意識改革できるまで、どんなに時間がかかっても、やるしかない。

それが私の推測。

第二次世界大戦を宣戦によって、国家として主体的に始め、不可能を前提とした愚劣な作戦と大本営発表によって、無残な敗北に帰した。だが、アメリカが戦後処理を行い、国民はその責任を自覚し、自分の手で修正する機会を失った。

だから今回のCOVID-19騒動でも、大変な危機下にありながら、危機管理の大原則が、何一つ守られず、何一つ、成果がない。

事実を正しく把握
感情を排し論理的に対処
人命優先
正確な情報発信
正確な記録
事実と論理に基づく行動のチェックと修正

たった一つでも、できている項目があるか？

今度こそ、自分たちで主体的に考え、自分たちの頭で解決策を生み出さねばならない。誰かに任せてやらせる、やっていただくのでは、政治は前へ進まない。

～に政治を持ち込むな、政治を口にするなと呪文を口にしている限り、日本が民主主義国家になることは永遠にない。もちろん今も。

だから私の理解は、
男女差別がなくならないことも、選択的夫婦別姓が世界でたった1カ国実現できていないことも、人種差別が蔓延し中国や韓国やアジアへの蔑視がなくならないことも、先進国で唯一世界の経済成長から取り残されゼロ成長から脱することができないことも、アメリカのケツを舐め続けていることも、嘘と改竄と大本営発表が営々と続いていることも、報道への締め付けとマスコミ自身の自主規制で報道が腐っていることも、金儲けにしか興味がなく政治が自分の生活の何を決めているか全く理解していないことも、安倍政権支持率が40％を維持していることも、

首魁は安倍晋三ではない。全て、日本人の主体的選択によるものだ。だって、国民が主権者だから。

だったら、こんなクソな国民に付き合って、人生を棒に振るのは絶対にごめんこうむる。私はこの国を出る。

そういうことになる。