高宮さんとか萩原さんとかの牌譜でNAGA様の挙動を確認してみる

天鳳でめちゃくちゃ強いAIなので、牌譜で打牌が正着かどうか確認したりに使われることが最近多いNAGA様。
ここでは、Mリーグ牌譜を例に、いろいろ実験により思考を探ってみよう。

まずこちら。
2022年2月17日の第一試合、東2局。高宮選手が国士狙いで対子の東から落としてネットで批判された局だ。以下のリンクから解析結果を確認できる。

https://naga.dmv.nico/htmls/6362e8bf375ca7e1a937c5525f3d75c3d9c3e28a463ffa43e4ea731bcb7cbd04v2_0_2.html?tw=0

で、話題のこの局面でいろいろ試してみよう。

オリジナル

この局面、NAGA様は、国士に4pいらねーだろとばかりに4p切り推奨だ。

NAGA様は手出しツモ切りをちゃんと見ているのか

ここで、NAGA様が、手出しツモ切りをしっかり見ているかをチェックするために、堀選手の1sと9pを手出しに変更して高宮選手から見た主観的危険度の分布に変化があるかどうかを確認してみる。

その結果がこちら

https://naga.dmv.nico/htmls/dfadeef6e415f322dbe39fde91aee72f110ef6173e4b88dfe908bf527fca51abv2_0_2.html?tw=0

手出しに修正バージョン

それぞれの危険度分布を見てみる。確認の仕方は、こちらの通り。https://note.com/suoh2009/n/n7eb51e50b4e9

結論から言うと、NAGA様はしっかり手出しツモ切りを見ている。他者の聴牌確率推定の数値も変動しているし、牌種別危険度は下図の通り、それなりに変化している。

手出しツモ切りを変えた時のNAGA様の危険度認識変化

3s→1sと手出しでターツ落とししてから9pを手出しすることで、通ったばかりの6mと最終手出し近辺である7,8pの危険度が増している。あれ?でも6mは元々トイメン打牌後上家ツモ切りだからそもそも危険度0だったはず。牌譜から学習してるだけだとそういうの危険度0に収束しないのかな?そしたらここは明らかにNAGA様が人間に完敗してるとこだねえ。
あと4pの危険度がやや下がっているのが面白い。567899pからの9pはないだろってことなのか?

NAGA様は役満をケアするのか

次に、NAGA様はしっかり役満である国士のケアを考えるのかを検証してみる。

この局面では、中と9sが3枚捨てられているので、下家の魚谷選手に中をツモらせて、危険度を見てみよう。この4枚目の中は国士以外には絶対当たらない。

4枚目の中の危険度は?

次に、国士の可能性を消滅させた上での危険度を見てみる。魚谷選手に4枚目の9sを抱えてもらおう。それで同じように4枚目の中をツモった時の危険度がしっかり0になるかどうかを確認する。

拡大。

中の放銃確率ゼロになっている

はい、9sの4枚目が見えることで4枚目の中の放銃確率がゼロになる。(グラフからは見えませんが、数値上53→0です)
なのでNAGA様が国士という役を認識して警戒してるのか、天文学的な局面数から4枚切れ2種目の4枚目字牌放銃率が0に収束しただけなのかは不明だが、結果としてそこそこレアな役満和了のケースであっても、気にはしてるらしい、という結論になる。

ついでに、高宮選手の東切り自体について見てみよう。

ここで東を切って堀選手に東ポンされ、結果的に放銃となる。
さて、これ別に東を切りたくないから4p推奨してるわけじゃなくて、国士和了するために不要で危険だからさっさと切っとけという推奨だよね。だってオリる牌たくさんあるわけで。なのでこれ見て守備的な意味で「ほら東切りはねーだろ」とはならないね。
それをもっと分かりやすくするために、4pじゃなくて白をツモらせてみる。

はい、東と1p結構な微差ですよこれ。危険度は1pの方が高い。少なくともNAGA様は堀選手が東待ちで張ってるリスクは全く意識していない。東ポンされるから東切りありえねえ、っていう文脈が結果論でしかないのがよくわかると思う。Twitter見てたら、「東ポンされて流れが変わった。だからラス引いた。なのでヘタクソ」みたいな話が散見されたんで、見てられなくてちょっと書いてみました。百歩譲って「点棒状況や精神状態が変わって打牌が変わる」のを広い意味で「流れ」と呼んでいるのであれば、それは東を切ったからじゃなくて、たまたま8pが放銃牌になったから。なおNAGA様もその局面では8p打ってる。

で、ついでだから書いとこうかな。こっちの方が100万倍びっくりしませんかね?

萩原さんのこの打牌批判しないのはなんで?

https://naga.dmv.nico/htmls/daa8b72894351d7ab45efdaaed876a1c1b0b8cda3e1b5e3073950b72013e2be0v2_0_2.html?tw=0

ここから小考の末5万を切る萩原選手

正直これって4s以外切ってたら麻雀にならないレベルだと思うんだけど。これ見てて食事中の俺はウーロン茶吹いた。良形含め受け入れ枚数違い過ぎて、何切るの問題にすらなりようがないレベルだよね。何かこれを引っくり返すくらい5sでも引きそうな情報ってありますかね?

で、この局は結果的には9p引いてリーチになったんで結果には影響なかったけど。
萩原さん、二回くらい点棒放ったり、オーラス劇画リーチ(打牌後発声)かましたり、「ごく一部の選ばれたトッププロの競技麻雀」とは思えないような暴れ方(昔からフリー雀荘客の中でもマナ悪で有名だったらしいけど、プロにするなら最低限は教育しといて欲しいですな。セットじゃないんだから。)した後の裏インタビューで
「やれることは全てやった」「あんなについてなかったらどうしようもない」
みたいな感じ。なんかもう呆れちゃって鼻から焼きそば出そうになってた。総合的に見たら岡田プロに奇跡的なツモでインパチ振らなかっただけでもかなーりついてたと思うけどねえ。

でも自称Mリーガーよりお上手なTwitterの方々、これ全然話題にしてなかったね。あの、声でかい誰かがふわっと選手バカにすると尻馬に乗ってそーだそーだと騒ぎだす人たちの判断基準がマジわからん。あーいう人たちMリーグ本当に見てるのかな?

というわけで今後も機会と暇があったら、根拠が曖昧だったり固定観念で選手を小馬鹿にしてるだけと思われるネタを取り上げてチェックしてみようかなと思っております。

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