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【藝】7.13

   わたしのことを、ろくちゃんと呼ぶひとがまれにいます。とても古い友人や、楽屋仲間がほとんどです。18歳からわずか2年ほどしか名乗っていませんが、桂六久助というのが、わたしにつけられた最初の藝名なまえです。ですから、ろくちゃん。
   本来の意味合いでそう呼ぶのは、いまや、五代目桂三木助の実母、四代目の実姉……と、いうことは三代目の息女茂子姉さんのみ。もうひとりいらした、田端のおかみさんは、数年前に、随分と三代目と四代目を待たせて、あちらにいかれました。おかみさんも、結局、最後まで三遊亭 司にはなり切れずに、ろくちゃんのままでした。どうかすると、おふたりは「ちゃん」無しの、ろくでしたが。そういえば、これは四代目三木助師匠もですが。そうなると、まるで犬です。
    26年前の7月13日のことです。

書くことは、落語を演るのと同じように好きです。 高座ではおなししないようなおはなしを、したいとおもいます。もし、よろしければ、よろしくお願いします。 2000円以上サポートいただいた方には、ささやかながら、手ぬぐいをお礼にお送りいたします。ご住所を教えていただければと思います。