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【落語歳時期1】崇徳院

大好きな春の落語に『崇徳院』という噺があります。大店の若旦那の恋患いの噺です。

この噺をはじめて聴いたのは三代目の桂三木助師匠の音源でした。中学生の時だったと思います。ですから、数少ない諳んじられる百人一首は『瀬をはやみ岩にせかるる瀧川の割れても末に逢はむとそ思ふ』です。それから、千早ふる、ね。

春の噺と言いましたが、この噺、どこにも「桜が咲いている」とはふれていないんですね。で、わたしのは少しそこのあたりに手を入れました。あと、サゲ。サゲもわずかですが、変えています。違和感がない程度です。違和感がないので、あれ?このひと間違えたのかな?と、思われるかもしれません。わかりますかね?

前座の頃覚えた噺で、ありがたいことに、よく似合うね。と、先輩に言われたことがあります。えぇ、品のある藝人にしかできません。なんて、自分で言ってりゃあ世話がないのですが。

三代目師匠の得意ネタでもあるこの噺。この噺をネタ出ししていた落語会の楽屋で、夢月亭清麿師匠が「東横(落語会)での三木助師匠の追善で、高座布団にスポットだけあてて、流したのが崇徳院だったんだよ。ああ、キレイな噺だなぁ…て」と、お話してくださいました。

わたしにとっても、大切な噺のひとつです。

書くことは、落語を演るのと同じように好きです。 高座ではおなししないようなおはなしを、したいとおもいます。もし、よろしければ、よろしくお願いします。 2000円以上サポートいただいた方には、ささやかながら、手ぬぐいをお礼にお送りいたします。ご住所を教えていただければと思います。