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最強に悪かった日

今日からNoteを始める。
このNoteはだいぶ思想が違う二人の人が交互か書きたいときに好き勝手に書く。ただ継続が苦手って短所欄に必ず書いてきたような二人だから、いつまで続くんだろうって、内心思ってるよ(笑)

半年くらい前に、Noteユーザーの友達に、いつの間にか私の初々しい恋バナを赤裸々に投稿されたときから、ちょっとやってみたいと思っていた。今も転がってる。何なら20以上いいねがついてた。恋する乙女踊った甲斐があった。

最強に悪い日と題したのは、今日のことじゃない。パスタを作るたびに思い出して、ちょっとアーッてなる日。(今日パスタ作ってなった)
ただ、こんな日があったことを思い出せば、大抵の日は普通かそれ以上になれるだろうから、最初の日記はこれにする。

夏の終わりくらいに、陽をうちに呼んだ。お金がないからほんとは家で遊べるのが安上がりでいいんだけど、お互い実家暮らしだとなかなか難しい。しかも陽のことは家族に秘密にしてたから、タイミングを選んでこそこそだった。昼にパスタを作って、スマブラして、うだうだして、日が沈むか沈まないかくらいの時間に、映画を見ようと家を出た。ここまで歌詞みたいな理想の時間だった。

電車に乗って、しばらくすると、なんか、おなかが痛い。痛いけど、別になんかよくある痛さだから、何てことないか、と思っていたら、おかしい。胃がねじれて、冷や汗が浮いて、目の前がぐらぐらした。
「ねえ、○○駅で、降りるんだよね」
もうか細い、喉の奥でやっとの思いで放った言葉
「そうだよ」
「ちょっと、すごい、体調悪くなっちゃったかも」
「あー、まじか」
必死に、揺れと戦い、体の時間を止め、渕ぎりぎりまで注いだ水を何とかこぼさないように慎重に保つ感じ…
「吐きそう?」
「ダイジョウブ…」
言った瞬間、大丈夫じゃなかった。何ならもう人生最悪くらいに胃の中がひっくり返った。カオナシが三人吐き出すシーン、あんな感じだった。
乗り合わせてしまった人と陽には大変大変ほんとにほんとに申し訳がない。
初めてのことにどうしていいかわからなくて、慌てて陽が「袋持ってませんか!?」と聞いた相手は中国人で日本語が分からなかった。
次の駅で駅員さんに声をかけて、その電車から降りて、トイレでたまたまポイ捨てされていた紙袋にこんなに感謝を覚えたことはないやとか色々思いながら体制を整えた。トイレから出ると、陽がいろはすを差し出してくれた。公衆の面前で戻しちゃったってことのショックを心配してくれたのだけど、もちろんそれはあるのだけど、私はどっちかというと戻すことは誰にでも起こりうるし仕方がないことだと思っていた(当人だからですかね)。正直そんなに気にしていなかった。陽が戻していたら、大学で履修した中国語と、持ち前の優しさで(?)完璧な対応をした自信がある。
私が一番気にしていたのは初めて、二人で、自炊した日にそんなことがあったことだった。パスタが一番好きで、これから何回だって作りたい。しかしこれからその時間にこの記憶がずっとついて回ると思うと、恥ずかしくて、悲しい。

しかも、これで終わりじゃない。
映画館がある建物について、チケットを買った。今の映画のチケットは、映画館で買うと、まるでレシートみたいな紙にQRコードが印刷されて出てくる。そのあと上演時間まで、フードコートで私はBRアイス、陽はラーメンを食べていた。その日は大学の履修選抜の結果発表があり、私はいろいろあって倍率が高い必修の授業に通っていなければ留年の危機に瀕していた。(必修で倍率が高いって何…?)

「落ちた」
「!?」

落ちたのだ。この後壮絶な戦いののちに履修することに成功したのだが、とにかくこの日は落ちたのだ。気が気じゃなかった。
それから上演時間ギリギリに映画館に向かい、

「あれ私、チケットどこやったっけ。」
「!?」

フードコートって、レシートとかごみとか、良く考えずにずざざざってゴミ箱に捨てる。だから捨てそうだな、って思ってたら、案の上捨ててしまったようだった。時間ギリギリで、ダッシュでフードコートのゴミ箱を覗いたが、見つけられなかった。
1500円の追加出費に涙をのみながら、頭は履修選抜のことでいっぱい。もはや電車での出来事は言われるまで忘れていたほどだった。
映画館で、陽がそっとドリンクのカップを差し出してくれた。

上演が終わり、各々帰途につき、ふらふらと家に帰ると父が、
「星が家に男を連れ込んでいた…!!」
どうやら目撃されてしまったようだった。この父はしょっちゅう仕事をさぼって家に帰ってきているような男だから、うっかり目撃してしまったのだろう。

私は、すごい悪いことがあった日があると、これはこのレベルでものすごくいいことしかない日もある証拠だと思うことにしている。しかし、この日に関しては、たまたまと不注意ともともと決まっていた悪いことが重なってしまっただけ、という説もある。

長くなったが、この日のことは絶対そのうちどっかに書いておきたかった。かけてよかった。いつか忘れ去って、楽しくパスタを作りたい。





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