夜の太陽 昼間の月(6)
「久しぶりやね。そっちの暮らしはどうなん?」
「ごきげんやで。きれいなおねえちゃんが仰山おってな。言うことなしや」
「相変わらずやなあ」
「すまんな」
「それにしても似合わへんな。その衣装。なんやそれ」
「これか?」
「うん。聖歌隊にでも入ったんか?」
「あほぬかせ。これがこっちの制服なんや」
「そやかて、ベレー帽に白いローブ。ありえへん」
「まあ、そう言うな」
「おまけに大きな羽を背負ってから。天使なんか?」
「まあな。まさか土建屋のオヤジが天使になるとは思わへんかったわ