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The Prom〜LGBTQがテーマの青春映画を観た。

先日、NETFLIXでThe Promという映画を観た。

インディアナ州の高校に通うエマはレズビアンで、恋人と共にプロム(ダンスパーティー)に参加しようとするが、それに反対したPTAによりプロムは中止となる。彼女たちを救おうと落ちぶれたブロードウェイスターたちがやってきて... ブロードウェイミュージカルを映画化したコメディ映画。

作中でエマと恋人のアリッサが歌う「Dance With You」という曲があるのだが、それを聴くと自分の高校時代を思い出す。

♪ I don't want to start a riot
(暴動は起こしたくない)
I don't want to blaze a trail
(先駆者になる気もない)
I don't want to be a symbol
(シンボルにはなりたくない)
or a cautionary tale
(教訓になるのもイヤ)
I don't want to be a scapegoat
(スケープゴートにはなりたくない)
〜中略〜
I just wanna dance with you
(ただあなたと踊りたい)

インディアナの高校で唯一カミングアウトしたエマは、一人で地域社会からのホモフォビアを一身に受けることになる。先駆者になって讃えられたい訳でもないし、他人からの嫌悪憎悪を一人で抱える強さもない。ただ自分らしくいたいだけなのに、それだけのためにたくさんのハードルにぶち当たる。

エマのように保守的な環境でカミングアウトしたLGBTQ当事者にとって、一人でこうした状況に耐えるのはすごく辛いことだと思う。

私も高校時代にカミングアウトした当時、私の知る限り、周りに同じようにカミングアウトした人は居なかった。一人で悩んだし、「学校はあなたのような人を嫌う人も守らなきゃいけない」と言われたし、憎悪も責任も一身に受けた。死のうとしたし、学校は辞めた。この映画を観ると、当時の自分を思い出す。

映画 The Prom には深刻な描写が少なく誰でも楽しめるミュージカルだ。でも私にとっては、観る度にこうした状況にあるLGBTQの若者たちについて考えさせられるし、とても胸が痛くなる映画だ。

今日はこれだけ。

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