ベルガモットと一筋の涙
「ハーブ スパイス」の香りとの初めての出会いは10代。
人生の大半を共に過ごし変わりゆくライフサイクルの中での香りの記憶と体験談です。
ベルガモットのマグカップ吸入
20代スクールスタッフ時代のこと。
当時何に悩んでいたのかは具体的に思い出せないのだけど、気分が落ち込んでいる時期がありました。
ある日、講座が始まりスタッフとしては次の業務の間の一息をつく瞬間でした。
講義に入っている師の部屋での業務を終え、ふっとそこにあるソファに座ったのを覚えています。
深刻な悩みほどあまり人に話さず、人前では涙が出ないタイプ。(今は涙腺ゆるゆる)
コンコンとノックの音がして、
「あ、先生が来た?それともあんまり遅いから他のスタッフが呼びに来た?」
と我にかえると、スタッフの大先輩がマグカップを持って入ってきました。
「飲んじゃダメだよ。ベルガモット精油入ってるから。私も昔、この香りに救われたの」
と、良い香りの湯気が上がる私のマグカップを渡して退出していきました。
言わなくてもわかるくらい落ち込んでいたのでしょうね。
湯気を吸い込んだ瞬間、すーっと涙が流れてきたのです。
自分でもびっくり。
その一筋の涙で心が軽くなる瞬間を、本当に体験したのでした。
柑橘系は元気を与えてくれるのですがベルガモットは「バランス調整」のグループに入れ紹介しています。
私の中で今でもアロマテラピー的体験の代表とも言えるエピソードです。
ベルガモット
アールグレイティの香りづけで有名です。
優雅なティータイムのようなちょっと贅沢気分のリラックス
17世紀末に誕生した「オーデコロン=ケルンの水」のブレンドの中心に使用されています。
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