安井摩耶 【踊れる舞台女優】 おっとりの中にある情熱
演者が音楽に合わせて踊りながら演技をし、ストーリーが進めていく。
同じストーリーでも演者によって、物語の印象が全く変わってくる。
だから、同じ物語でも演者を変えて公演することも多い。
なので、『誰が、演じるか』というのは重要だ。
「今まで飛び道具的な変わった役が多かったです。」
こう話すのは、ミュージカルや舞台、CMにも多数出演されている安井摩耶さん。
TikTokでは、現在約7,300フォロワーという人気を誇る。
昨年から初心者向けのダンススクールも開設。
初主演は14歳の頃。
いきなり大天使の役だったのこと。
大学を出てからはフリーで活動。
2019年から橋本環奈も所属しているDISCOVERY NEXTへ。
この記事を書いている現在は27歳。
子供の頃から女優業を続けられている
安井さんの人生のストーリーや仕事に対する想いをインタビューしました。
ーーー安井さんはどのような子供だったのですか?
1994年の大阪生まれ。3姉妹の長女として育ちました。
家に配達員さんが来ただけでも父親の後ろでブルブルして隠れるほど、人見知り。
でも家族で温泉旅館に泊まったときなど、宴会場があればステージに上がり、積極的にマイクを持って歌ったり踊ったりしていましたね。
人見知りなのに、人前で表現することが好きという、
自分でも不思議だな〜と思う性格です。(笑)
ーーーそんな安井さんが女優業を始められた経緯を教えてください。
3,4歳の頃からバレエやピアノ教室を習い始めていたのですが、
そのキッカケは周りの友達が始めていたからです。
始まりはそんな些細なことだったのですが、やっていくうちにどんどん好きになっていき、その流れで小学校5年生の時に『MMSミサミュージカルスタジオ』で
ミュージカルを始めました。
『MMSミサミュージカルスタジオ』に入り、ミュージカルで初めて、
セリフがある表現に触れました。
最初は難しくて戸惑いもありましたが、
バレエのように既に決まった役を表現するのではなく、
自分に似た役や逆に自分とは全然違った役を演じさせてもらったことで、
ミュージカルの面白さや楽しさに衝撃を受けたのを今でも覚えています。
それまでの将来の夢はバレリーナだったのですが、
ミュージカルや舞台で自分を表現することを夢見るようになったのはこの頃からでした。
ーーー女優業を目指すようになってからどのように行動をしていったのですか?
幼い頃から、踊りやピアノ演奏をしていたので歌は好きだったのですが、
歌うことやセリフを発することはこの時はまだ得意ではありませんでした。
そのため実家の大阪を飛び出し、上京。
昭和音楽大学のポピュラーヴォーカルコースに入学。
歌うことにも自信をつけていきました。
得意を活かし、3年前からはダンサーとしての活動も始め、
KPOPコンテスト日本全国大会銅賞を受賞や、東京湾納涼船ゆかたダンサーズ2018
に約200人中7名という狭き門でしたが選出させていただきました。
またこの頃、ディズニーランドのダンサーも目指しておりオーディションに応募しました。
しかし、結果としては最終審査であと一歩のところで落選。
落ち込んではいたのですが、ダンスの練習中の風景をSNSで発信をしていたので、
ありがたいことに「ダンスに出てほしい」「振り付けを教えてほしい」
という連絡があり、結果的にお仕事につながりました。
また知人の友人で「初心者だけどダンスしてみたい」というお声があり、
昨年度から初心者も参加できるダンススクールを開設。
「コロナ禍で体を動かす機会が減ったので、体を動かす機会ができて嬉しい」
といったお言葉をいただいております。
養成所にも通い、多数のテレビCMにも出演するように。
よくご依頼いただく監督いわく、
「一つ一つの動作や姿勢にバレエの所作が出ている。例えば窓をふきんで拭きあげるシーンでは、指の先の先まで演技しているので、
すごく綺麗に見える。」
好きなことをとことん続けてきたので、
それが今になって役に立っているのかなと思います。
ーーー今まではどんな役が多かったのですか?
初対面では、大人しそうな女の子というイメージで見られることが多いので、
初めてお仕事をいただいた時は、
落ち着いた女の子らしい役が大半です。
でも、ありがたいことに気に入っていただいてまた呼ばれる時は、
なぜかぶっとんだ飛び道具的な役ばかりになっています。(笑)
例えば、性転換手術をしたゲイの役や結婚詐欺をひたすら繰り返してきた女の役などです。
↑東放学園映画専門学校、自主制作映画「パンデミック」より
ーーー振り幅がすごいですね。
1回目で変わり者なことが見抜かれているかと。(笑)
2回目で変わった役をやらせてみようとなるのだと思います。
そしてやっと3回目くらいから主演やヒロインを任せていただくことが多いです。
ーーー変わった役が多いとのことですが、演じるためのこだわりはありますか?
日常生活から役に入りこむようにしています。
演じる役の人がどのような服装や香水、メイクなのかを自分なりにイメージして寄せるようにしています。
自分が自然に演じることができないと、リアルさが伝わらないのかなと。
そのために日常生活から役に入り込み、馴染んでいく。
そこで初めて自分のオリジナリティを出した演技ができると思っています。
ただ、ダブルキャストの舞台だと切り替えが大変で、
『星の妖精の役』から『児童養護施設のおかみさんの役』を1ヶ月の間に同時にこなしていた時は違うさすがに一杯一杯でした。(笑)
ーーー安井さんはどのような役を得意としていますか?
早口やアドリブを入れるよりも、
しっとりと感情を動かすような芝居が得意です。
また幼少期から続けているダンスも得意で、
ダンスの踊りっぱなしだけでストーリーが進んでいく『ダンスアクト』では、
昨年度から出演し、ご好評いただいております。
ーーー今後はどのような活動をしていきたいと考えていますか?
今までは舞台での演技が中心となっていました。
今後はもっと映像作品にも出演していきたい思っており、
日々オーディションにも応募をしています。
ダンススクールでは、
流行りのKPOPを完コピできるレッスンです。
運動不足を解消しながらダンスの楽しさも広めていきたいと思います。
◆編集後記
女優業を目指す場合、まずは事務所に入ることが王道とされていますが、
幅広く色々な仕事ができるという理由で、しばらく無所属で活動されていたとのこと。
自分も半年前からフリーランスとして活動しているので、
その姿を見ると、背筋が伸びる思いです。
インタビューをさせていただきながらも、
自分を内省する良い機会となりました。
行動的で、好奇心旺盛。
おっとりしているが、内に秘める情熱を強く感じました。
安井さんの今後の活動に注目していきます。
安井さんSNS
TikTok: https://www.tiktok.com/@mayayan659
Instagram: https://www.instagram.com/mayayan659/?hl=ja
Instagram(摩耶ダンスWS):
https://www.instagram.com/maya_dance_workshop/
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