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【突然交通事故にあった長男の闘病日記】10月28日(金) 218日目:嘘

長男の嘘は簡単に見破れる。
母親の私だからかもしれないが。

先日、長男の部屋の掃除をするため部屋に入って
「今からフロアモップをかけるから」
と言って、掃除をし始めた。

なぜか長男が本棚の前にずっといる。
「本棚の下もかけるからどいて」
と言うのだが、どかない。

「あー、何か隠してるのね。もしかしてJUUL(電子タバコ)?」
と言うと
「違う!何もない!」
と言う。

もうこの時点で何かあるのが分かる。

今日。
長男の部屋をノックして入ると、ベッドのブランケットの下に何か隠していた。
「何隠したの?」
と聞くと
「何もないよ!」
「じゃ、そのブランケットの中は?」
と言ってみると、出てきたJUUL(電子タバコ)。

「ニコチンはTBI(外傷性脳損傷)の回復には良くないって言ってるよね?」
と言うが、長男は無言だ。

「いいよ! じゃ、これいらないから持って行っていい!」
とそのJUULを私に渡した。

夫にこのことを話すと
「ボクたちが何をしても無理なんだよ。本人次第。だから、JUULも返してあげろ」
と言う。

そう、JUULを取り上げてもきっとまた購入して吸い始めるのは目に見えてる。

長男にJUULを返しながら
「これは返すよ。きっとまた吸うからね。
医者から脳の回復には喫煙とお酒は良くないって言われてるよ。
それでも吸いたいんだったらいいよ。
でも、私もお父さんも、もうこの先あなたが障害を持ったとしてもその時にはヘルプはしないから」

もう私はこれ以上長男のヘルプはしないと決めた。
自分で自覚して自分でやめる意思がないと無理だろう。

子育ては自分が死ぬまで終わらないのかもしれない。
たまに
「子供を作るんじゃなかった」
と本気で思うことがある、辛いことがあると。

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