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鍋料理

当時、私は6~7歳だった。その年の冬は、やけに食卓に鍋が並んでいた。
私は母に「鍋は飽きた」と申し出た。
それから、同じ鍋料理だとしても、カレーかシチューが並ぶようになったが、食卓に並ぶ際には個別に盛り付けられる事と、味の濃いものの方が好きだった私には、それはあまり関係なかった。

一人暮らしをはじめて、どれだけ鍋料理が楽か理解出来る。
作り過ぎれば、何日かに分けて食べればいい。そもそも、具材を切って鍋に放り込み、鍋の素を入れるだけで何もしなくて済む。

きっと母も、同じことを思っていたのだろう。

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