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進路

私は、看護師になりたかった。そう思ったのは、確か、私が高校生の頃だった。幼児教育を学んでいたあの時、実習で出会った子たちと触れ合って思った。「看護師になりたい」と。

どうやら、私には希死念慮というものがあるらしい。理由は、地元で死刑囚が出るような殺害事件があったからだろう。被害者は、私と同い年の女の子だった。彼女は看護師になりたかったと、彼女のお父さんが手記で語っていた。毎年、某新聞で掲載されているその手記を読んでいて、「人間とは如何なるものか」と考えるようになった。いつだっただろうか、たぶん、小学校4年生だった。

確かその頃、学校では人間関係がうまくいっていなかった。「この人たちと同じ学校にいたくない」と言って、中学受験をした。この経験は捨てなくて良かったことだと思っている。つらかったけれども、達成感があった。

高校の頃、また私は、あまり自分の肌に合わない環境にいた。ここでの思い出はほとんどない。私はクラスメイトたちに関心が持てなかった。
自分が学んでいるものが楽しかったから、学校に通えていたようなものだった。

そして、今。
私は某短大の1年生である。ここは、めちゃくちゃ文系の短大である。4年制大学への編入学にも積極的な学校で、私はそこに惹かれて入学した。自分の専攻したい分野が、はっきりとはわからなかった。

入学してから今日までの半年間、私はいろんな専門書を読んだ。所属しているゼミは平和学。この分野を学びたいと思ったのは、自分が元々、アンネ・フランクに関心があったからである。

教科書を開くと、私が知りたいことの基礎が記されている。私は、彼らにどうにか、いろんな道があることを教えたいと願うようになった。その道を示すためには、どのような分野を専攻するべきなのかと、1年次の秋学期になった今でも私は悩んでいる。

冒頭にも記したように、私は高校の頃、看護師になりたかった。でも、私は体力がないし、精神も脆弱すぎるところがある。よって、あの厳しい環境にある仕事を選んでも、私が耐えられる自信がどうしてもなかった。だから、一旦、看護師を諦めた。

次に、心理学を専攻しようと思った。専門書をいくらか読むうちに、私には向いていないかもしれないと思うようになった。理由は先述の通りだ。加えて、私は心理学ではなくて認知科学がやりたいことがわかった。

その次は、教育学だ。私が高校の頃、中心的に学んでいたものは幼児教育だった。こちらを志望した理由は、平和学ゼミを選んだ理由と同じである。発展途上国の人々は、私が見ているものを見ることができるだろうか。私が持っている選択肢を、持つことができるだろうかと考えている。

今、出している結論として、私は教育学を専攻したいし、ゆくゆくは公衆衛生を学びたいと思っている。もちろん、本音を言えば看護師になりたかった。しかし、そうなればとある大学の1本勝負になる。

英語はこのまま頑張ってみるとして、私のメンタルは耐えてくれるだろうか。理系科目はやったことがない。数学はできない。どうしようか。

短大を卒業することは絶対条件だとして、まだ1年半もあるし、よく考えていきたい。

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