Leave

テーブルの上の水がすっかり干からびてしまった
斜めに挿し込む夕日は やけに オレンジ色で
長く 長く 伸びる影を ただ そこで見つめながら
小さく溜め息ついた

君は確かに此処に居て 幸せそうに笑っていて
戸惑いながらうつむいた私の手を握りしめて
つい昨日のことのように よみがえる

君からの手紙 今はすっかり日に焼けてしまった
窓越しに見える街が やけに白々しくて
とめども無く続く時間を ただ そこで眺めながら
小さく溜め息ついた

君は確かに此処に居て 幸せそうに笑っていて
戸惑いながら微笑んだ私をそっと抱き締めて
つい昨日のことのように…

時間(とき)が経てば いつの日か この涙も乾くだろうけど
大切なものそれだけは ずっと 此処に在るから

テーブルの上の水がすっかり干からびてしまった
気が付けば飲み込まれる 紫の夕暮れに
もう見えない影の名残 少しずつ 溶けてゆく
君はきっと 其処に居る 遠い 遠い 空の彼方

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