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「One80CHAMELEON SUNNY(カメレオン サニー) 」のバレル制作日記【#2】 『初めてのバレル制作』

#2  『初めてのバレル制作』

■作り始めるにあたり
当初はバレルデザインのみするというお話でしたが、進めていくにつれて、自分の思いをデザインに盛り込んでいきましたので、最終的には「島津モデル」として出して頂ける事になりました。

間に入っていただいたエージェントには、色々と動いて頂き、バレル完成まで持って行けた事に感謝です。

私のバレルはone80のカメレオンというシリーズで出させて頂ける事になりましたが、このカメレオンシリーズの特徴として、色鮮やかな虹色のコーティングが施しており、バランスの良い配色によって他のメーカーにはないバレルが多数あります。
また、今まで見てきたバレルコーティングの中でも、one80のコーティング技術はとてもレベルの高いものではないかと感じています。
バレル自体の光沢がとても綺麗で、手に取った時にはとてもワクワクしたのを思い出します。

■バレル制作に向けて
ではここからは、バレル制作のお話をさせて頂きます。
バレル制作には次の様な工程で進んでいきました。

*バレルデザイン思考
*バレルデザインデータ作成
*メーカー側にてCADデータ作成
*CADデータを確認
*デザイン修正依頼
*第二案CADデータ確認
*第一弾サンプル到着
*サンプル試投
*修正依頼(長さや太さの調整)
*修正案CADデータを確認
*サンプル第二弾到着
*サンプル第二弾 試投
*完成!


そして、これ以外にバレルを販売するにあたり、バナーデータ・ポスターデータだったりを作成しました。
カメレオンシリーズを表現しつつ、バレルのイメージと統一できる様なデザインをしました。
One80ではかなり自由にデザインをさせて貰えたので、メーカーのOne80様にも感謝ですね♪


■バレルデザインを考える
まず初めにバレルデザインを考えるわけですが、私は元々頭の中に自分に合うであろうデザインは常日頃から描いていました。

2011年頃には、自分で使用するバレルをデザインしサンプルまで制作した事もあり、すんなりとバレルデザインは出来たかなと思います。

その私がイメージするバレルは、

・グリップ位置が分かり易い
・グリップ時の指へのかかりが分かり易いもの
・セッティングした時の重心位置はセンターよりちょい前くらい

これらを重点に考えデザインをしました。
ただ、私はCADは使えないので、イラストレーターにてバレルデザインの図面を作成し、細かく数値を考えながら作成するという事をしました。


■具体的なバレルの形状(第一案)
 ・今までデザインしてきたものを踏まえる
 ・今まで使用したバレルで指に合うものを考える
 ・指先で持てるデザイン


【自分で作成した最初のバレルデザイン案画像】

スクリーンショット 2020-05-19 12.33.06



いざ頭の中にあるデザインを起こす作業ですが、直近までに使っていたバレルを参考にしつつ作成する様にしました。

One80のMao選手モデルを使用していたので、グリップ部分は幅が広めのリングカットを配置してみました。

そして、グリップ部分からセンターに向かっての部分は、テーパーをつけてグリップポイントが分かりやすい様にイメージしました。

チップを付けるフロント周りは、チップの外径と合わせる様にデザインし、2投目と3投目を投げた際にはグルーピングして弾かれ難い様少し絞り気味でデザインしてみました。

また、以前はターゲット トルゥープレイ フェイスを使用していたので、そのバレルの太さも参考にしつつデザインを仕上げていきました。

私が作ったバレルデザインをメーカーへ共有し、one80のデザイナーさんがCADを使って、さらに具体的な形へ作成をして行きます。
One80側のアレンジも含めつつ、私の考えをデザイナーに伝えつつ、one80のデザインの出来上がりを待ちました。

数ヶ月後に私のデザインをもとに、one80側にて作成してくれたデザインが届きました。

【one80の第一弾のバレルデザイン案画像】

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いい感じでデザインが仕上がってきて良かったのですが、フロント部分にあるデザインカットがいまいちで、斜めのカットは最近よくあるものでしたので、ここをどうにか変えれないか考えました。

スクリーンショット 2020-05-19 13.18.58


考えた結果、短めなカットをクロスに配置してみました。ありそうでない様な感じになり、バレルが一気にオリジナリティーあるバレルになったと思います。

このデザインを元にサンプルバレルを作製して頂くことにしました。
サンプルが出来上がってくるまでがドキドキして、早く形になったものを見たいというのがありました。


【サンプルバレル第一弾画像】

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サンプルバレルが到着し、仕上がりはとても綺麗でした。
早速バレルの試投をして、グリップ感覚を確認してみました。

仕上がりはほぼイメージに近い感じで来ており満足でしたが、やはり一部しっくりこないところもあり、修正を依頼することにしました。

*修正箇所としては
・バレルの全長(40mm → 41mm)
・グリップする部分の太さ(6.8mm → 6.2mm)
・グリップ部分のカット(リングのみ → 縦カット追加)
・テーパーの位置(全長に合わせ後ろにずらす)

これらの部分が、今の自分のグリップには重要な事と考えて、修正する必要があると感じました。

全長は以前に使っていたバレルを参考にしていましたが、実際出来上がってきたバレルを持った時に少し短く感じました。
グリップは普段から変えていないのですが、やはり長くダーツをしていると少しずつではありますが、グリップ位置など多少変わる為、全長を調整することにしました。

次にグリップ部分の太さです。太さはone80 Mao選手モデルよりも少し太くしたいと思っており、以前に使用していたターゲット トルゥープレイ フェイスくらいの太さが良かったので、太さはフェイスに近い太さにて依頼していましたが、サンプルを投げてみると少し太く感じました。
サンプルバレルのデザインでは少し太すぎた様でした。

グリップする部分は、リングカットは自分の希望でしたが、太めのリングカットなので、グリップする時の感触がイマイチ足りなく感じました。
どの様にしたらグリップ部分の感触が感じられる様になるか考え、リングカットを細くしてみようかと思いましたが、リングカットを細くしただけでは使用回数が多くなると、リングカット部分が欠けやすくなるので合わないでしょう。

今のリングカットの太さを維持しつつ、グリップ時の感触を増やすには、縦カットを入れてみようと思いました。
縦カットを入れることで、リングカットの太さを変更せず、長期間使用したとしてもバレルが欠けにくいデザインになると考えました。

そして修正箇所最後はテーパー位置を変えるということでした。
これはバレルの全長が1mm変わるので、必然的に後方へ移動しつつ、もう少しグリップが感じられる様にテーパーを調整しました。

修正した図面をone80側へ共有し、第二弾のサンプルバレルを待つことにしました。

そして、数日後に新しい図面が届き、デザイン的にも問題ないと判断し、サンプル制作を依頼しました。

スクリーンショット 2020-05-19 17.08.21


【#2】はここまでになります。次回をお楽しみに♪

【#3】のバレル日記へ続く〜( ^ω^ )(近日公開予定)



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「One80CHAMELEON SUNNY(カメレオン サニー) 」のバレル制作日記【#1】


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