別れて寂しいのはヒトだけじゃないね
こんばんは
最近、私が大学の通学のために4年間使っていた市バスが廃止されることが決まりました。
市バスが廃止されるなんて、山奥のほとんど乗る人がいないようなバス路線くらいでしか起こらないと思っていたのですが…
まさかこんなに身近に、しかも私が「乱用」という言葉を使ってもいいほど乗りまくっていたバスが廃止されるなんて。予想もしていませんでした。
このバスは、通勤通学の時間帯や休日の朝は、満員になるほど多くの人が使っていたバスでした。
普通の市バスとは少し違った特殊なバスなので、満員になるくらい乗客が乗っても、赤字になってしまうようなバスでした。40年以上、この路線は走り続けていましたが、一度も黒字になったことはないそうです。
逆に、今まで走り続けてくれてありがとうと言わなければならない路線なのですが…
市民から廃止反対の声も多く、署名活動も行いました。私も地域の回覧板で回ってきたので署名しました。
が、廃止は決定してしまい、私は新学期から新しいルートで通学することになります。定期代は跳ね上がりました…本当に安かったんだなと…
廃止前までは、最寄りのバス停からそのバスに乗り、地下鉄が通っているA駅の近くのバス停で降り、そこから地下鉄で大学の最寄り駅まで行っていました。
市バスの定期を買うと、市バス全線が乗り放題なので、私は大学に行く以外にも、市バスを駆使して、様々な場所に行っていました。休日も市バスを乗り継いで遊びに行っていたので、毎日このバスに乗っていた時期もありました。
また、廃止されるバスには4年間お世話になったのですが、今思い返すと、様々な思い出がよみがえります。
大学1年生のころは、中学生のころ仲良かった友達とバスで偶然遭遇し、降りるバス停も同じだったということもあり、一緒にバスで通学するようになりました。その友達は浪人生だったので、一緒に通学するのも1年間で終わってしまいましたが。
大学1年生の頃は、友人関係でひどく悩んだ時期だったので、朝のバスでその友達に悩みを相談したり、また、英語の単語テストの勉強を手伝ってもらったりもしました。もう話の内容は覚えていませんが、いろんな話をしたので、その友達と一緒にバスに乗った時は、あっという間に乗り換えのバス停に着いてしまいました。
大学2年生からは、私にとって波乱の大学生活になったので、今思い返せばあっという間に時間は過ぎていきましたが、その頃もこの市バスをずっと乗り回していました。
私がバスから地下鉄に乗り継ぐA駅には、図書館があり、よくそこで勉強をしていました。
大学の図書館はなんだかそわそわするし、家では集中できないので、その図書館は唯一勉強に集中できる場所でした。勉強になかなか身が入らない時も、むりやりその図書館に行っていましたし、大学の勉強に付いていくためには、この図書館の存在が不可欠でした。
また、その図書館の近くにカフェがあり、一日図書館で勉強する日は、そのカフェで休憩したりご飯を食べたりしていました。テスト前で、図書館にたくさん通った時期には、そのカフェにもたくさん行っていたので、いつのまにか会員カードを作っていましたし、店員さんも恐らく覚えてくれました。
さらに、A駅の近くに美容院があり、そこへは3年間くらいお世話になっています。その美容室は家族でお店を切り盛りしていらっしゃるので、アットホームな雰囲気で、落ち着きます。また、私が通い出してからは、美容師さんといろんな話をするようになり、毎回美容師さんとおしゃべりをするのも楽しいです。
驚くことに、私が話したことを何でも覚えていてくれます。
「今度コンサートに行ってきます」という話をしたとき、その次に美容院を訪れたときには開口一番、「コンサートどうだった?」と聞いてくれたことがあり、なんだかとても嬉しい気持ちになりました。
もちろん、毎回丁寧に仕上げてくれますし、サービスもよくしてもらえるので、これからもずっと通い続けようと思っている美容院です。
私の大学生活には、「市バス」と「A駅」が無くてはならない存在でした。
そんな、無くてはならない存在だった市バスの路線が廃止になるのです。
たかが「市バス」ですが、私は寂しい気持ちでいっぱいです。
今日もそのバスに乗ったのですが、車内放送で、廃止についてアナウンスが流れました。今日、初めてその社内アナウンスを聞いたので、「本当に廃止するんだな」と実感させられ、少しうるっとしました。
感傷に浸っている人なんて私だけかな(笑)
でも、最近は車内から写真を撮っている方も時々見るので、私のように社内アナウンスを聞いて、外の景色を見ながら、うるっときた人はいたと思われます。
結局、私はそのバスが廃止されても、別のルートを通ってA駅経由で大学に行くことに決めました。
A駅を通らないルートが一般的なんですが、図書館やカフェや美容院に行くために、乗り換えが多いそのルートで通学することにしました。
廃止になってしまうバスは、もうどうしようもないけれど、今までの大学の思い出の一部としてこれからも記憶にとどめておきたいなと思っています。
このバスが廃止になる前日も通学のために乗車するので、その日まで、まだまだお世話になります!
あと少し、よろしくね。
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