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どん底と嬉しさの頂点に着いていく経営者妻は深く考えないほうが良い

「目の前にある謝罪文の手紙の日付は、
皮肉にも誕生日の日付だよ〜」

って笑いながら話してくれたのは、
アメリカにいる夫だった。

数日前に、“人生最大のピンチが訪れた”と言って泣きながらかけてきた電話の最中に、
平凡な言葉しか見つからないけど、
「ピンチはチャンス」という私自身が信じているありったけの言葉をかけた。

アメリカで誕生日を迎えた夫とは、15時間の時差。

誕生日当日に電話をかけてあげるとなると、
日本時間では翌日の午前中だった。

その人生最大のピンチとやらを救ってくれた人がいたらしく、私が電話をかけたタイミングはそれを祝福するかのようなタイミングで、取引先の役員との電話を切った後だったらしい。

「誕生日おめでとう〜!」と大声で電話してきたわたしに、一瞬無言になり驚いていた。

最大のピンチかと思えば、
最大のビジネスにつながろうとしているらしい。

毎日目まぐるしく変わる状況に、
こちらが目がまわる。

ジェットコースターのような誕生日だった。

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