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1本のジュース

1本のジュースが置いてあったとしよう
それは、何処に置いてあっても構わない
自宅のテーブルの上かもしれないし、公園のベンチの上かもしれない
縦に置いてあるかもしれないし、横に置いてあるかもしれない
逆さになってるかもしれない
それは、ビンに入っているのか、それとも缶か、ペットボトルか
何にも入ってないかもしれない
何味なのか…オレンジなのか、ブドウなのか、それともリンゴなのか
もしくは炭酸入りなのか
そもそもジュースでは無くて、コーヒーなのか
そもそも飲み物ですらないのか
食べ物でもないのか
何もないのか
じゃあ何でこんな事考えてるんだ
何でないもののこと考えてるんだ
─────あれ?そういえば、どうしてないものの事っていくらでも出てくるんだろう
どうしてないのに思いつくんだろう
どうして何も見てないのに思いつくんだろう
じゃあ逆に見たらどうなるんだろう
例えばこんなジュースがあったとする

グラスに入っていて、ストロー付きの、オレンジジュースである
こんな風に、見れば特徴は分かるけど、1つしか選択肢がない
今みたいに、姿が分かっていれば、選択肢は1つに絞られる
でも、さっき想像したみたいに、姿の分からないものは、選択肢がいくらでもある
じゃあ、自分の姿を見たことがない人は、自分の姿をいくらでも想像できる
でも、大体の人は自分の姿を鏡で見たことがあるからそれは出来ない…と思うかもしれない
じゃあ、鏡に映っている自分が本当の自分の姿なのか
他人も同じだ
今見えているのがその人の本当の姿なのか
見る人によっては、違って見えるかもしれない
更に見る動物が違えば 、もっと別のものに見えるかもしれない
それに、同じように見えていても、それをどう解釈するかは人によって違う
さっきのジュースの絵だって、オレンジジュースに見える人もいれば、リンゴジュースに見える人もいるかもしれない
もしくはビールに見えるかもしれない
じゃあ、例えば鏡で自分の顔を見て落ち込んでいたら、それはいい機会かもしれない
鏡に映る顔だけが自分の顔じゃないから
鏡にはこんな風に映っているけど、他人から見たらもっと美人かもしれない
虫から見たら、むしろこっちが虫みたいに見えてるかもしれない
一旦、鏡で見た自分は忘れて、本当の自分の姿を想像してみるといいのではないか
そしたら案外悩みも晴れるかもしれない

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