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空気さえ愛でる

カナダはBC州の東端、お隣はすぐアルバータ州に在住。

カナダのサマーシーズン(9月中旬頃まで)は、夜も明るい。
それと同時に朝の日が昇る時間も早い。

冬はいつまで経っても明るくならないのに対して、
今はぱちっと目を覚ました時から、外は明るく、
目の前の山々もはっきり見える。


ここ最近は、wildfire(自然発生型の山火事)が頻発し、
エアクオリティもかなり悪く、びっくりするくらい霞んでいたが
今朝は最近の中ではかなりマシな1日のスタートだった。

なんせあんまり人がいる場所に出向くことが苦手な私なもので、
毎日欠かせないランニング(とは言ってもペースはかなり遅め、距離やや長め)
も、できるだけ人のいない時間にスタートさせたい。

だから、朝5時台には既に明るい最近は、早くに起きれば起きるほど
早く走りに行ける。


カナダの今週末は、三連休ということもあり
私の目標はトレイルに入ることとした。

教えてもらった情報によると、この街はトレイル(森の小道)があちこちにあるそう。

今朝も目覚ましから若干の遅れを取りながらも身支度を終え
どれどれと、まずは教えてもらった一本を走ろうとエントリーに向かう。
(あれ、昨日は入口分からなかったけど、ここじゃん)

これと言って大きな看板とか、入り口とか書かれているわけではない。
(後に知った事だが、どのトレイルも始めと終わりに共通した目印のような木がある。)
なんだ!案外分かりやすいじゃないか!と安心して一歩一歩進んで行くと
呆気なく出口に来ていて、そう思えば次の入り口が見える。


面白くなって次々入って行くと、本格的なトレイルっぽい場所に入った。


そこは丘から森へ入ると同時に、いくつかの小道がのびていた。
きっとどの道を進んでも同じとことに出て、どれだけでも走っていられる設計なんだろう。注意が必要なのはマウンテンバイクのトレイルでもあるのですれ違うタイミングや鉢合わせたときに安全に避けること。


それにしても、朝9時頃までは人もほとんどいない。
森の中を走っていると、鳥やリスやキツネにも遭遇する。
気が付けば車の音も聞こえなくなり、自然の中に身を置いている事を実感する。


車のガス臭さや、工事の埃っぽさ、人の気配からも遠ざかり、
ポツンと森にいる事。
たったそれだけが、私にとって感動的で愛おしい時間となった。

軽い深呼吸、木々の間をすり抜けて、
トレイルの中の時間。空気を愛でる。

今日もいい日。

Sunnyより。




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