レスパイトケアを使おう 訪問介護士@オーストラリア

レスパイトケアってご存知ですか?
介護をする側が介護を離れてリフレッシュする時間を持てるようにする支援のことです。

詳しい説明はこちら↓
レスパイトとは?介護の息抜きに利用できるレスパイトケア4選|明日の介護をもっと楽しく 介護のみらいラボ(公式) (mynavi.jp)

日本ではまだあまり知られていないし、知っていてもレスパイトケアを使うのを躊躇する人が少なくない気がします。多くの方が「家族の私が面倒見なくては」「私だけがリフレッシュするなんてできない」「周りからどう思われるだろう」などなど思ってしまうかもしれません。
でも、ずっと休みなく介護をしていると、自分が思っている以上に体力的にも精神的にも疲弊します。少しの時間あるいは期間、介護を離れることで、「また明日から頑張ろう」と思えます。また、介護する側だけでなく、介護される側も“申し訳ない”という気持ちを持ち続けている場合も多いので、介護される側の精神的負担も軽減できるし、介護する側がリフレッシュした方が介護される側も笑顔でケアしてもらえる、Win Winの支援だと私は思っています。

こんなことを書いている私も、介護士を始めた頃、レスパイトケアで海外旅行などに行くご家族を見た時、ビックリした一人でした。ビックリと言っても、「障がい者を置いて海外旅行に行くの!?」というネガティブなビックリではなく、「障がい者の家族がいても、海外旅行が可能なんだ!」というビックりです。この時初めてレスパイトケアというものを知りました。いろいろなご家族を見て、レスパイトケアはすごくいい!と思っています。レスパイとケアを利用されるご家族って、日頃はすごーーく熱心に介護されている方が多いんです、高齢の親御さんでもパートナーでも、障がいのあるお子さんを持つ親御さんでも。時々ちゃんと息抜きしてるからこんなに明るく元気に頑張れるんだなぁというのが、長年介護士をやっているうちに分かってきました。

とはいえ、やっぱりレスパイトケアを利用するのは精神的ハードルが高いのは、痛いほどわかります。私は家族を介護しているわけではなく、仕事としていろいろな方を介護している身ですが、クライアントさんのことを思うとずーーーっと休みを取れなかったんです。この曜日はこのクライアントさんがいるしなぁ、この曜日もあのクライアントさんがいるしなぁ…って思っているうちに、いわゆるホリデーを5年以上取っていませんでした。昨年日本に帰るために久しぶりに休みを取りましたが、実家の大掃除を4週間、朝から晩までやっていたので、心も体も休まらず…。で、私がどうなったかというと、精神的に参ってしまいました。仕事がない週末もぐったりしてでかける気力もなく、おしゃれをする元気もなく、食べたいものも、欲しいものも、でかけたい場所もなくなり、自分のやりたいことがわからなくなってしまいました。介護士でこうなんだから、家族を介護している人でそれこそ体も心も休まる暇もなく家族の面倒見ている人は、本当に本当に大変で追い込まれてしまうと思います。絶対リフレッシュする時間は取った方がいいです!

ってことで、私、勇気を持って(って勇気はいらないはずなんだけど)、明日から1週間休みを取りました。どこかに旅行に行くわけではないのですが、日本に留学している娘が夏休みを利用して帰ってくるので、仕事を忘れて、娘と時間を過ごそうと心に決めました。認知症を患っていて他の方だと何かと大変なFさんの曜日だけは仕事しようか悩んだけれど、いやいや今の自分は休まなきゃだめだ!と思って、1週間ちゃんと休みます!と言いながらも、カバーされていないシフトの表が送られてきて、自分のクライアントさんの名前が入っていると、心がザワザワするのだけれど…。見ない、見ない。ちゃんと休むのだ。

きっとレスパイトケアを初めて使う時は勇気が要るけれど、えいや!で一回使ってみると、きっとその良さがわかるはず!(と今、自分にも言い聞かせています)
そんなわけで、私も休みを取った後の心の変化を後日書いてみたいと思います。

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