悪運のスパイラル・下降期に入ってしまったら ~イメージと対処法~

少し前にこんなツイートをした。皆様も身に覚えがあるのではないだろうか。

今日のテーマは「悪運のスパイラルに入ってしまったら」。具体的には、「判断の難しさ」「悪運(だと思った)の時に起こりがちなこと」「悪運を小事で止めるために」である。

そもそも、幸運期/悪運期という判断自体、とても難しい。短期、中期、長期、どの観点で見るかによって判断は異なる。さらに、常に不十分・不明確な情報・状況の中、判断しなければならない。好運だと思っていたら直後に落とし穴があったり、悪運だと思って籠っていたら、そのおかげでその後の大スキャンダルを逃れることができたり。人生、一筋縄ではいかないものだ。

一例を挙げよう。
事実をかなり改変して書くが、オーナー企業Xにおいて次期社長候補と言われるAとBがいた。その中の一人であるAは、これまで堅実に成果を挙げてきた。複数人候補がいる中、頭一つ抜けていると評され、このままいけばAが企業Xを一代で築き上げた「王」を継ぐと言われていた。
しかし、レースは思いもよらぬ方向に進む。途中からレースに入ってきた「ぽっと出」のBは、人一倍の野心と行動力を持っていた。あらゆる手を尽くして実績を作り、社内に味方を増やしていった。
数年後、Bが社長に選ばれた。新体制でBの周りを固めたのは、Bに忠誠を誓った元部下やB派の人間たち。AとAの元部下たちは降格や左遷に近い形で冷遇された。Aはクビは免れたが所謂窓際ポストに置かれ、失意のどん底に。

オーナー企業Xを一代で築き上げた「王」からBへの「禅譲」は華々しく行われた。誰もがAには実力と実績はあるが運がなかった、Bは「持っていた」と噂した。その通りなのである。「運」を前にして人ができることなど、たかが知れているのである。
その後、Aは社内に居続けることはできず、静かに転職した。ティアの低い会社の管理職になったそうである。

数年後。

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