星の記憶

小さいころから
星や星座のことが好きで
図鑑や物語をよく読んでいた

そのおかげで
ちょっと星座や星には
詳しいんですよ

今の季節だと
オリオン座・おおいぬ座・こいぬ座が有名

それぞれのα星はすべて一等星で
「オリオン座ベテルギウス」
「おおいぬ座シリウス」
「こいぬ座プロキオン」
のそれぞれを繋ぐと

南東の空に「冬の大三角」を
見つけることができる

この「大三角」は
春と夏にも別の星であるんですよ

春は
「うしかい座アークトゥルス」
「おとめ座スピカ」
「しし座デネボラ」
のそれぞれを繋ぐと
南東の空に「春の大三角」を
見つけることができる

欧米では「しし座デネボラ」の
代わりに「しし座レグルス」を
頂点として
より大きな大三角とするのが
一般的なのだとか

夏は
「はくちょう座デネブ」
「こと座ベガ」
「わし座アルタイル」
のそれぞれを繋ぐと
真東の空に「夏の大三角」を
見つけることができる

ちなみにベガとアルタイルは
七夕で有名な
「織姫」と「彦星」なんですよ

夜空を見上げるとき
そういったことを知っている
だけで楽しい

星座や星に関わる物語を
知っていると
より星空を見るときに
わくわくする


そう‥‥


でもそれは表面上のことで
実際に起きていることは
物語のように美しくはないのです

ベテルギウスは終末期に近い星で
やがて爆発して星としての
寿命を終えるのだそうです

そうしたら「冬の大三角」は
見られなくなってしまう‥‥

でもそれは
私たちが生きている間に
起こる出来事ではなく
何万年も先の出来事‥‥

晴れた日には夜空を見上げると
「冬の大三角」を見つける
ことができる

大好きな人と見上げて
隣で微笑んでいたい‥‥

同じ星空の輝きを
共有したい

同じ時を過ごした
「星の記憶」を‥‥