会社の愚痴を言う危険性

人間だれしも不満や愚痴があって当たり前

　会社に勤めていると、前向きに頑張っていたとしても不満や愚痴は何かしら出てきます。それは私生活でも同様で、「服を脱いだら脱ぎっぱなし」「何も家事を手伝ってくれない」等、心から愛している一生連れ添う相手に対しても不満や愚痴が湧いてきます。ですから、人間だれしも不満や愚痴があって当たり前なのです。
（※ここでお話ししているのは、前向きに頑張っていたとしても不満が募る方の話をしていますので、そもそも批判ばかりしたり、会社への不満ばかり言う人のことではありません。）

愚痴が会社の業績を下げてしまうかも

　湧いてしまった愚痴を、どこに話して発散するのかがとても難しいのです。私はジュエリーの仕事をしていますので、誰もがお客様になる可能性があります。ですから、もし私が友達に会社の愚痴を普段から話していると、友達がジュエリーをほしいと思った時に私に頼みたくなくなるかもしれません。ジュエリーは、特別な時に購入する幸せな気持ちになる為の商品ですので、楽しくない雰囲気のお店から買いたくありませんよね。
　同じように、あなたが友達に会社の愚痴を話していると、あなたのことを大好きな友達ほど、あなたが務めている会社のことを嫌いになってしまうと思います。「そんな会社、早く辞めてしまいなよ」とアドバイスを受けるのではないでしょうか。

　様々な問題の仲裁を請け負うことがありますが、そもそも、片方の話を聞くだけではわからないことが多いですよね。
『Aさんに事情を聞いてみると、Bさんのことを悪く話し自分が正しいことを主張します。一方のBさんに聞くと、Aさんのことを悪く話し自分が正しいと主張します。』
　このようにそれぞれに主張がありますよね。その結果わかることは、双方に悪い所がありAさんの改善点とBさんの改善点が見つかった。ですとか、Aさんに悪い部分があって、それにAさんが気付いていない。この２パターンが多いのではないでしょうか。

　このように、あなたが会社の愚痴を友達に話していると、友達はあなた側になってくれますので、あなたの会社に対して悪い印象しか持たないようになります。一度、悪い印象を持つと、人間なかなか変えられないものです。友達は、あなたから聞いた話の受け売りで、悪い印象を言いふらすかもしれません。 あなたは軽い気持ちで他人に愚痴をこぼしますが、悪い噂が広まるのは早いですから、会社の業績に影響が出てしまいますし、それは働く皆さんの職場環境や給与などにも悪影響を及ぼしてしまいます。

あなたは会社でプロとして働いています。

　あなたは会社からお給料をいただいてプロとして働いています。ですから、自分の言動が及ぼす結果を想定して話ができると思います。商品説明を行う時は、お客様の気持ちや心理を想定して、会話を組み立てていますよね。同じように、愚痴が及ぼす影響についても少し考えれば理解できることだと思います。
　一回きりの人生で一日の多くの時間を費やす仕事ですから、嫌な気持ちで辛い思いをしながら務めたくありません。せっかく仕事をするのであれば、自己成長につながり、日々充実した毎日で、そして会社に対しても貢献ができたり、自分の成果も出る。そんな仕事をしたいと思いますよね。
　ですから、仕事の中で生まれた不満や愚痴は、社内で相談し合える環境があるのがベストだと思います。それが全体のモチベーションを下げてしまうような雰囲気とか、誰かを攻撃するような場ではなく、建設的な話し合いができる環境です。その環境を作るのは、経営者・管理者側の仕事だと思います。

　居酒屋で上司の文句を言う飲み会もやめた方がよいと思います。話すことや共感をしてもらうことでその場のストレス解消にはなるのでしょうが、仕事へのやる気低下が社内に広がり、業績悪化につながります。会社の業績が悪くなると、それはあなたの給与やボーナスに反映されますので自分の首を絞めることになります。会社と従業員は一蓮托生という事を忘れてはいけません。

　口は災いといいますが、軽い気持ちの愚痴が、大きな危険性を秘めている点についてよくよく理解をしておかなければならないと思います。