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企業IT機能の概要と情報システム部門の役割-01

SUNITEDでは、定期的に社内勉強会を開催しております。
勉強会の内容をnoteで発信していくことで、日本の企業のコーポレート部門を明るくしていくことができればと考えております!


第一回 「企業IT機能の概要と情報システム部門の役割」
この勉強会のねらいは「企業IT機能と情報システム部門の役割のあるべき姿を理解する。」こととしています。
これはあくまでもあるべき姿であり、現状とはかけ離れていますので、そういった問題があることを理解したうえで、問題の課題解決の方向性を理解できるように課題解決するためのお手伝いとして教育メニューやキャリア像を説明します。

Section1では「企業のあるべき姿」について勉強していきます。



企業ITのあるべき姿

UISS タスクフレームワークより

上図のUISS(Users' Information Systems Skill Standards)とは
情報システムユーザースキル標準
と言います。

この図は、企業情報システム部が持っていなければならないスキル定義の標準であるタスクフレームワークのところから抜き出しています。

開発が関わるのは
「情報システム導入」
「プロジェクトマネージメント」
「情報システム保守、情報システム運用」
になります。

そのうち、ベンダーに発注依頼できるのは「情報システム保守」や「情報システム運用」に限られています。


本来の情報システム活動は、
企業の活動(経営管理・R&D・生産・営業など)に対して密接に連携し情報システムの戦略策定(情報システム戦略)を行い、
次に企画工程を走らせ、物を作ったりしたことに対してシステムの効果があったのかを評価したうえで運用も行います。

戦略実行を行っている時に会社の状況は色々と変わっていきます。
それに対して戦略実行マネジメントを行っていくと、それに伴って全社的なIT基盤等の導入が必要となり維持も行わなければなりません。

また昨今ではセキュリティは欠かさざるものとなっていますので、それも考慮して進めていきます。
それ以外にも、以下のようなことが必要になります。
 ・パソコンやタブレット機器類の管理
 ・事業継続計画(BCPプラン)によるバックアップセンターを設置
 ・コンプライアンス上の内部統制
 ・人材育成
最近ではリカレント教育や情報システム部門以外の全社員にもIT教育など、とても広い範囲に関わります。

情報システム部門はベンダーとは違い、ものを作ったりすることは一部の機能であり、もっと多くのことに関わっています。

UISS タスクフレームワークより

情報システム部門から見る世界と、ベンダーから見る世界は違っています。

何が違っているかと話しますと、
情報システム部門は「何を作るか?作るものが何であるか?」
を考えます。

そして、
ベンダーは情報システム部門やユーザー企業からの注文を
「どうやって実現させるか?どう作るか?」
を考えるのが役割であるため、立ち位置が全く違っています。

こういった違いがあることを認識していただいて、この違いのギャップを何とか解決するために勉強会を行っていることをよく理解してください。

この違いについてはUISSの説明に詳しく書かれていますので、内容に興味のある方や詳細を知りたい方は、「IPA情報処理推進機構」「情報サービス産業協会」「情報処理ユーザー会」のいずれかのホームページからダウンロードできますのでそちらを見てください。

この勉強会では情報システム部門に大上段にこういう風にすべきだとか過大な期待を担わせるようなことをしようとは思っていません。

本来の役割を実行しつつ経営陣や事業部門とのコミュニケーションを上手く行って問題解決をしていくようなところを主眼としています。

Section1はここまでとなります。
次回、Section2は「ITガバナンスとITマネジメント」について勉強していきます。


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