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ミシェル・ヨー出演の「クレイジー・リッチ!」を見て移民視点で感じたことをつらつらと

お隣シンガポールのお金持ち一族のお話…(かなりはしょりすぎ)で食わず嫌いだったんだけど、ミシェル・ヨーのアカデミー賞主演女優賞受賞によって私の中でミシェル・ヨー熱が高まり、まずはエブエブ・・・ではなく「クレイジー・リッチ!」を見ることにした。


ざっくりストーリーを紹介すると、

アメリカ移民2世の中華系のレイチェル(ホワイトカラーだけど一般ピーポー)と、シンガポール移民3世か4世くらい?の中華系のニック(超お金持ち一族の跡取り息子)の恋愛ストーリー。


感想は…


■中華系アメリカ人と中華系シンガポール人は別モノなんだろうね。そりゃ違うわ。韓国系アメリカ人と在日韓国人が違うように。違うけどさー?

予想外にグイグイとえぐられた。最初の方、レイチェルのお母さん(移民1世)がレイチェル(アメリカ生まれの移民2世)に 「Your face is Chinese. You speak Chinese. But here, and here… You’re different」 というシーンがある。
「アンタは中華系だし中国語もしゃべるけど、メンタルはアメリカ人、あちらはガチ中華系だから苦労するかもしれないね」みたいなニュアンスである。

「まぁ違うわ」と思う一方で、「あなたは見た目は日本人と変わらないし日本語喋るけど違う」と言われてる気がして、まぁそうなんだけど、若い頃は苦労したな...と、ふとね。


■レイチェルとエレノアの「麻雀対決」のシーンは、設定をちゃんと理解すべき

最後の方、雀卓を囲んでレイチェルがエレノアに「アナタの息子からプロポーズされたわよ、理由はhogehoge」と話すうシーンがあるんだけど、結果的にこれがキッカケで物事が解決するのね。
私からしたら、「麻雀やっただけで折れるなんて!映画とはいえイージーすぎだろ!人生そんな甘くねーよ!」と思ったけど、この解説を読んでもう一度見て、納得した。深い。


Apple TVのPachinkoの第四話をみたあとにこんなnoteを書いたんだけど、

船上でソプラノ歌手がオペラ『リナルド』のなかのアリアを歌い、そのあとでパンソリの『カルカプダ』も、歌や歌詞をわかるからこそあのシーンがじわじわと重みをますんだけど、たぶん私みたいにわざわざググらないとあのアリアの意味はわからないし、パンソリのカルカプダだなんて「あぁまさに!!」って感じなのにそういうのも伝わらない。

それとおなじようなのを、あの麻雀シーンに感じた。

■エレノアのアイデンティティとは?

エレノアはレイチェルに対してやたらと「あなたはアメリカ人、私たちとは違う、我が家のコミュニティ的にあなたは無理」的なプレッシャーを醸し出すんだけど、エレノア本人のアイデンティティはなんなんだろうね。
「中華系シンガポール人」的なシンガポールっぽさは微塵もかんじない。だからといって「中国人」でもなさそう。
民族的な「華人」って感じなのかな。
私が自分のことを「日本人でも韓国人でもない」と思うのと似てるのかもな?とは思った。知らんけど。

エレノアのそういういやなところが、在日の嫌なところを彷彿として総じてイヤな感じだった。

息子が将来、もし韓国系アメリカ人の彼女を連れてきたら、
「あなたはアメリカ人だから私たちと違うと思うか?」
と想像したら、そりゃ相手はアメリカ人だわ。
そこは否定しない。
が、わざわざそれを理由に差別や拒絶はしないししたくないぞ?と思う。
日系アメリカ人だったとしても同じね。

■エレノアはイヤな感じだけど、ミシェル・ヨーは本当にかっこいい

あの映画のあの役をキリッとこなせて、本当に素敵。かっこいい。この映画を見たあとに宋家の三姉妹を見たんだけど、電話一本でピンチを救うところとか、「姐さん一生ついていきます」って言いたくなる。


■この話の舞台が「シンガポール」である意味は?

とどのつまり「原作者がシンガポール系アメリカ人だから」ってことなんだけど、あとは「よくわからいけどとにかくお金持ち」「マリーナベイサンズ」って点かな。
うにうにさんのこちらも参考にどうぞ。


■まとめ

エレノアみたいな姑は絶対にイヤだなーwww
散々嫌味言われた後に結婚を納得してくれてもめっちゃしこりが残りそう。思い出してはムキー!ってなったりね。
なんの差別的感情もなく私を受け入れてくれた義実家には本当に感謝。
(そこかよ)

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