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長男が生まれた日。

読みに来て下さり、ありがとうございます。

昨日は、長男の誕生日でした。
ここまでよく大きく育ってくれた。


長男が生まれた日。12年前の昨日。

里帰り出産のため、1週間前から実家に帰っていた私。
お昼前、母とお茶を飲もうとしていた時に、陣痛が始まりました。

はじめのうちは小さな痛みでしたが、すぐに激痛となります。

産院からは陣痛が大きくなってから電話をするよう言われていたので、さっそく電話をします。
すると、電話に出た助産師さんが一言。

「初めてのお産だから、電話のタイミングが早すぎる。もう少し我慢して」

そこで電話が切られてしまいます。

しかし、冷や汗をかき始めた私。
とにかく痛いのです。

陣痛の波が大きく間隔が短くなってきて、我慢の限界でした。
先ほどの電話から2時間ほど経ったころ、2度目の電話をします。

しかし電話の向こうの助産師さんから、またもや「早い」と言われ、電話を切られました。

「また早いって言われちゃった」

私は痛みに耐えながら、母に報告しました。
すると心配そうに見ていた母がぽつりと言います。

「うちの家系、みんなお産が早いからね。お姉ちゃんも一昨年早く生まれたし。病院に知らせたほうがいいかもしれないな」

そうなの?
うちってみんなお産が早いの?

そういえば私も、母の陣痛が始まって2時間で生まれたって言われたっけ。

苦しい中、必死に思い出します。
しかし、陣痛は待ってくれません。
どんどん間隔は短くなり、電話するタイミングも難しくなってきました。

苦しくなった私に代わり、とうとう母が産院に電話します。

「本人と話したい」と産院から言われますが、母は私に代わらず助産師に伝えました。

「うちの家系は、みんなお産が早いんです。10時間も待っていたら、娘もお腹の子も危ないです!早くそちらに行かせてください!」

この時、母がこう言ってくれなかったら、私はまた待たされていたかもしれません。しかし、母のおかげでやっと産院に向かうことになりました。
このタイミングで夫にも連絡します。

産院に到着しすぐに内診を受けました。

「子宮口が9cm開いてますね。すぐにお産の準備」

急な展開に、私も、助産師も驚きました。

「ママ(私のこと)が電話で痛いって言ってたのは本当だったんだね。あの後待たせていたら、危なかったかもしれない」

助産師さんたちが話す声が聞こえる中、病室へ案内されます。

病室で着替え、陣痛の間隔をはかる?器具のようなものを付けられます。
この時、まだ夫は到着していません。

夫の到着を待ちながら、母に背中をさすってもらいました。
夫の到着までが、とても長く感じました。

連絡を受けた時、夫は、「初めてのお産だから、そんなすぐに生まれないだろう」と仕事のキリを付けてから行こうとしていたそうです。
しかし、同僚や上司から「何があるか分からないから、絶対にすぐに行きなさい」と言われ、慌てて産院に来たところ、もう分娩間近と聞いて仰天したとのこと。

分娩のプロの助産師ですら見誤った、陣痛開始から分娩までの時間。
先に母親から聞いておけばよかったと後悔しましたが、ここまで来たらもう仕方がない。

夫が到着したとほぼ同時に、分娩室へ案内されます。
いよいよ出産です。

立ち合い出産だったので、夫も一緒に分娩室へ。
汗だくになりながら、私をさすり、励ましてくれます。

ここまではドタバタだったけど、お産自体はスムーズだったようです。
(私は痛くて仕方なかったけど)

無事に生まれた長男と対面した時、涙を流しました。
夫を見たら、大泣きしていました。
カメラを回す手が、震えていました。
おかげで出産のときの映像は、後半全部ブレて残っています。


そんな大変な思いをして出産した長男も、今や小学校6年生。

夫に憎まれ口をたたくこともあるけど、わりと順調に成長中。
この子がいなかったら、私たちは親になることが出来ませんでした。

長男が私たちのもとで生まれてくれてよかった。

難しい年ごろになりますが、精一杯育てていきたいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

#66日ライラン

32日目。不調気味。

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