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大切な人に、大切な人を紹介した日のこと


そろそろ、お母さんにご挨拶したいなと思ってるんだけど。


彼からそう切り出されたのをきっかけに、
初めて母と彼を対面させることになった。

随分前に、どこかのタイミングで母には会ってほしいかなあ、と言っていたのだが
あまりに前すぎて自分もすっかり忘れていた(笑)
それくらい、穏やかに日々が積み重なっていたのだと思えば、まあ良いのかもしれない。


前にお付き合いしていた人は遠距離だったから
ビデオ通話でちょっとだけ顔を合わせたくらいで、
リアルで対面させるのは今回が初めて。

その話を聞いた母はとても嬉しそうで、
むしろ若干前のめり気味な母のおかげか、
早々に日取りが決まって、あっという間に会う日が来た。



レストランで待ち合わせ。

緊張した様子の彼を見ることなんてほとんどないので
なんか見知らぬ生き物を観察するような感じになってしまった。すまぬ。

少し遅れてやってきた母に早速きっちりフルネームで名乗る彼。
お付き合いさせていただいています、の一言に、まあそうなんだけど、なんだかちょっとくすぐったいような不思議な気持ちになる。



そしてそんな絶妙な空気を「とりあえず…飲んどく?」の一言であっさり崩した我が母のおかげで、

初対面の真昼間からビールで乾杯、
お互いのお酒の失敗談から話がスタートすることになった。なんでや。


やや呆気にとられながらも、
自分にとって大切な人同士が和気あいあいとおしゃべりをしている様子は
なんだかとてもやさしくて、あたたかな光景だった。

母がしれっと、この子のどこがいいと思ってくれてるの?という質問をぶちこんだもんだから、
聞かれてもいない私が一番あわあわしてしまったのだが、

その答えが付き合った当初に聞いていたこととは変わっていたことにも驚いた。

一緒に過ごす時間の中で、少しずつ良いところを見つける努力を、たぶん彼はしてくれていたんだろうな。



終始和やかに進んだ初めてのご対面。

お互いに感想を聞いたときの第一声が
「よく喋ってくれる人でよかった」と(笑)

ちなみに彼は、もっと色々話せたのに…!と家で1人反省会を開いていたらしい。なんてこった。


でもなにより、
直接会って自分の言葉でいろいろ話そうとしてくれた彼にも感謝だし、

いい人で安心した、という母の一言に、
ほうっと胸を撫で下ろしたのでした。




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