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中小企業診断士を目指したきっかけ③

 親会社への帰還後、配属先では主に営業を担当しました。
 外部への出向を経て、自社以外の業界や経営環境などについて知れたのはもちろん、自社のことを外部から客観的に見ることができたのは大きな収穫でした。「会社の常識は社会の非常識」という言葉の意味もよく分かりました。

 新たな視野と貴重な経験、そしていくつかの資格を手にした私は、以前よりも自分に自信を持ち、生き生きと働くようになります。とても充実した毎日を送っている・・・と思っていたのも束の間、1カ月もすると壁にぶち当たります。

「――――上司と合わない・・・」

 それも一人なら我慢できるのですが、少なくとも3人の上司に不満がありました・・・
(自分で言うのもアレですが・・・表情にも言動にも不満感を出すのは我慢し、表向きは一生懸命仕事に邁進していました(自己主張弱め←これが自分の嫌なところ)ので、控えめに言っても自分の評価は高かったです。)
 更に同世代もおらず、先輩・後輩と呼べる者もいなかったため、私の組織に対する貢献意欲は段々と薄れていきます。

 外では不満を出さない分、家に帰れば毎晩のように「会社辞めるわ」と妻に愚痴を言っていました。そんな日々が続くうちに、「転職」の二文字が頭によぎります。これまで転職なんて考えたこともなかったけど、家族に辛そうな姿を見せるぐらいなら、いっそのこと仕事を変えてしまおう・・・と思ったのです。

 そこで早速、転職サイトに登録してみます。が、すぐに現実を知ります。
「自分は仕事を選べる立場にない・・・」
 今よりも良い待遇、最低でも現状維持の条件で転職先を探しましたが、そんな仕事はありません(もちろん仕事内容を選ばなければありますが…)。

 そんなこんなで、転職はまだ早い、中途半端に転職するぐらいなら、もう少し我慢してもっとスキルを身に付けてからにしようと自分を納得させます。そのためには、他者と差別化できる資格=難関資格への挑戦しかないと当時の私は考えました。

 当初は会社を辞めて予備校に通い、何かしらの士業(弁護士は無理っぽいので、行政書士・司法書士など)になろうという案も浮かびました。
が、家族の生活もあるため無収入になることは難しく、断念。
(そもそも予備校に通える資金もない…笑)

 次に検討したもの、それは①難関資格だが働きながらでも狙える資格、②取得したら転職市場で有利な資格、③仮に転職しなかったとしても今の会社でも評価される資格・・・
—――これらの条件を満たすのは「中小企業診断士」でした。

 善は急げで、翌日には某受験予備校の通信講座を申し込みます(約10万円)。2019年12月、いよいよ中小企業診断士への道のりがスタートするのでした。―――――――――――――――――――続く

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