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借りぬ店舗の皮算用

ここ最近、自宅からそれほど遠くもないショッピング通りにあるブティックやらその他小売店やら何やらが立て続けに閉店してテナント募集中の張り紙がされているので、コロナ禍の余波やら戦争やらの影響で景気が悪いんだろうなあと感じる一方で、ここの賃料はいくらだったんだろうとか、潰れる前の売上げはどれくらいだったのだろうと、空になった店の前を通る度に色々と妄想を働かせてしまいます。

ベルリンの家賃がここ数年急上昇しているのを見ると、テナント料も上がっているだろうし、きちんと儲けが出るくらい稼ぐのは、小売業でも飲食店でも簡単な事ではないだろうなと。

私は出産後から今までフリーランスの翻訳業を営んでいますが、事務所を借りている訳でもなし、材料を仕入れたり在庫管理したりする必要もないので、ランニングコストは低めです。なので、実店舗を持って何年も経営している人は本当に尊敬に値しますし、スキルを提供しているだけの私とは覚悟が違うなと思います。

この計算癖みたいなものは外を歩いている時だけではなく、SNSを巡回している時なんかもそうで、最近とあるインフルエンサーさんが飲食店を出したというニュースを目にしてインスタを見に行ったら、「今日のランチメニュー:〇〇定食(15食限定)△△丼(10食限定)」といった風にメニューが紹介されていたので、ランチメニューは合計〇〇食、客単価当たり〇〇円、この間取りだと席数はおそらく〇〇席、夜の部もあるから一日の売上げはこれくらいかなあ…なんてついつい妄想を働かせてしまいました。何ならその後、「飲食店、利益率」で鬼検索しまくる始末(大阪商人かいww)。

一応保身のために(?)補足させて頂くと、誰がいくら稼いでいるということに興味がある訳ではなくてですね、あくまでも賃料・人件費・材料費etcが発生する商売をしている人の覚悟をメチャクチャリスペクトしているからこそ、どれくらいの経費が発生するのか把握したいんですよ。何せ、私には絶対真似出来ませんからね(言い訳がましくなってしまいましたが、信じて頂けたら嬉しいです////)。

昔、何かの機会に友人数人と「ここに一千万あったらそれでどんな店を開く?」みたいな話になったとき、私は「いや、ホリエモンは在庫を抱える商売はしない方がいいって言ってたから…」と夢も何もない発言をして周りをドン引かせたことがありました(ちなみに私はホリエモンさんのファンでも何でもないし、SNSのフォローもしていません)。私には在庫を抱える覚悟も毎月のテナント代を払う覚悟もないし、スモールトークが得意な訳でも、人脈が広いわけでもなく、接客業が得意な人種でもないから、自分が店を持って成功する図が、たとえ茶飲み話だとしても描けなかったんですよね。

21世紀の先進国で職業選択の自由はあるといっても、何かもの凄くハングリー精神のある子とか、チャレンジ精神旺盛な子でなければ、親の職業とか職業に対するスタンスって、子供にわりと影響するのかなと思ったりします。ウチで言うと、宅建の資格を生かして不動産業、CGの知識を生かしてデザイナー業、なんかが身近なところなので、自分の得意な分野をひとつ決めて、基本それで勝負するんだけど、全体的にローリスク・ローリターン傾向なんだよなー(ドラマがないですね…)。きっと死ぬまで私が何かの店を出したりすることはないと思うけれど、街歩き好きとしては、目を楽しませてくれる個人店なんかは大好きなので、お店出す人凄いな~、と思いながら、借りもしない空きテナントを横目に今日もそろばんを叩くのでした。

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