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2023年、一人であつ森にハマる

私は昔から流行に乗れた試しがなく、コロナ禍で外出がままならなかった2020年春に世界中の人達が遊んでいた「あつまれどうぶつの森」を始めたのは、2022年も終わりに差し掛かろうとしていた頃だった。それも、自発的にではなく、旦那が図書館で借りて来たのがきっかけ。夜寝る前に魚を釣ったり、翌朝仕事を始める前にたぬき商店で家具をチェックしたりしている内に、あつ森は私の生活の一部となった。

世のトレンドから数年遅れで何かにハマり始めるというのは私お決まりのパターンで、一時期狂ったように「全裸監督」を観ていたが、これも世間で話題になった時期から三、四年ほど経過してからだった。

これが90年代、もしくは2000年代初期であれば、「まあ海外に住んでるし、日本で流行っているドラマなんかそうそうリアルタイムで観られないよね」となるが、時は2020年代。何でもネットでアクセス出来る時代にタイムラグもクソもないので、私の流行遅れは物理的な要因によるものではないのだろう。

新しいもの、今話題になっているものに関心がないという事もあるけれど、子供の頃からこんな調子で、クラスの皆がドラクエlVをクリアした頃にようやくソフトを買う、好きな漫画の単行本の第一巻を手に取る頃には既刊二十巻、とかがデフォルトなので、今更何とも思わない。幼稚園や学校の先生には常に「マイペースなお子さんですね」と言われていたし、雀百まで何とやら、おそらく生まれた時から、私は世間と異なる時間軸で生きているのでせう。

ただ「○○って楽しいよね!」と、世の人々が二年前くらいに持て囃していた娯楽を話題にすると、「私達のお古の玩具で遊んでいる子( ´,_ゝ`)」感が出てしまい、微妙な空気が漂うのがちょっと、ね…。

ところがそんな私、いつも流行遅れの何かで満たされているかというと、そうでもなく、あまり世間が注目していない何かを「この作品は凄い!」と一人で勝手に盛り上がっていたら、後にそれが大ヒット、アニメ化、漫画化、ラジオドラマ化…と、メディアミックスの嵐になったり、無名のYouTuber、ピアノ弾き、ホスト君なんかを細々と推していたら、数年後、今をときめく人になって、情熱大陸に出て来るなんて事も結構あったりする。そういう時は「お、私なかなか見る目ある?プロデューサー向き?w」なんて思ったりする事もあるが、自分がその人に注目していたのはかなり前の話で、兎に角世間のトレンドとは足並みが合わない。

先を行き過ぎるか、遅れるか。多分、自分は死ぬまでこうなんだと思う。

いつだったか、吉幾三さんの「おら東京さ行ぐだ」が何十年か経って再注目された時に、「この人は早く生まれすぎた」というコメントを見かけた。

私のこのおかしな時間軸も、出来れば周回遅れなんじゃなくて、一、二周先を回っていて「単に遅れているように見える」のだと思いたい…。

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