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アップデートを続けることは、想いを堆積させること

小杉湯にジョインして約3ヶ月。広告代理店から銭湯へというインパクトは面白がってもらっていますが、番台だけやっていると思っている人が多いようなので、やっていることをちょっと書いてみようかなと思います。

小杉湯でやっていること

ぼくが小杉湯でやることは大まかに言って、以下の3つです。

1. 毎日「きれいで、清潔な、気持ちの良いお風呂」を提供すること
2. 言葉と行動を一致させられる体制を作ること
3. 小杉湯で起きたことを言葉にすること

1は初代から大事にされている小杉湯の根幹。小杉湯ではいろんな試みをやらせてもらっていますが、銭湯としてここの本分をおろそかにしないことは絶対です。

2は小杉湯に関わるみんなが大切にしている価値観を働き方やお金の使い方などを通じて、現実のものにしてくこと。事業計画の策定から人事労務・経理といった会社の体制作りまで様々に。

3は日々起きることを観察し、理解し、言葉にして、語ること、語ってもらうこと。

今日はその中でも1の話しを書いてみようと思います。

手を入れ続けることで気持ちよさを作る

小杉湯では番頭引き継ぎノートというものをやっています。これは番頭バイトのみんなとぼくらの往復書簡です。

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番頭バイトの子たちがタオルを畳んだり掃除をする合間に気づいた修正箇所、交わしたお客さんとの会話、よりよい銭湯のための提案を書いてくれています。ぼくらはそれに応える形でアップデートをしていきます。これを毎日やっています。だから、小杉湯は小さなことでも少しずつ変わっています。

小杉湯のバイトの時給は高くありません。お金のためだけなら、もっと効率的に稼げるバイトはごまんとあります。それでも銭湯が好きで、銭湯のあるくらしが好きで、このバイトを選んでもらっている子たちだからこそ、とても想いをやってくれています。

書かれる事象の大きさは様々で、すぐにできることもあれば、常に話し合って考え続けないといけないようなテーマもあります。

この引き継ぎノートの束はぼくらの宝物でもあり、この毎日の積み重ねが小杉湯のサービスのキモだと思っています。

古道具の価値は想いの堆積

この話しをするときに、ぼくはいつも古道具に似た感覚を思い出します。

新しい道具はたしかに使いやすいけど、いまも使える古道具には独特の味わいがあります。今も使えるということは、前の持ち主に大事に使われて、しっかりメンテンナンスをされ続けてきたからではないでしょうか?

ただ古いだけではなく、長い時間をかけて、手にしてきた人たちの想いが堆積しているからこそ、その味わいや使い心地の良さが生まれているのではないでしょうか?

宿る力の方程式

そんなことから場やモノ、サービスにブランドに宿る力とはなんなのだろうかと考えると、こんなことなのかもしれません。

時間×関わる人の想い=想いの堆積量

ただ、歴史が長い・古いというだけでもなく、一時的に熱狂して関わる人が多いだけでもなく、ずっと長い時間をかけて人が想いを持って関わってくれることが力を生み出すのではないかと思います。

100年先も続く銭湯であるため、ぼくらは今日もアップデートを重ねたいと思います。


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