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人生100年時代に銭湯ができること Vol.1

友人の津田さんが運営している長野県富士見町にある「森のオフィス」でWork Body Maintenanceというプログラムのモニターがはじまった。そこでこれからの銭湯にも活かせるかもしれない考え方を学びました。

銭湯の役割とはなにか

みなさんご存知の通り、現在の銭湯は公衆衛生を保つために作られました。公衆浴場法でも以下のように書かれています。

地域住民の日常生活において保健衛生上必要なものとして利用される施設

各家庭にお風呂が無い時代に公衆浴場としての役割を持っていました。
その役割は今もまだ残ってはいるが、ほぼほぼの家庭にお風呂がある現代においては、役割も変わりつつあるのかもしれません。

リラクゼーションのため、コミュニケーションのため、健康のため。毎日、銭湯に来てくれているお客さんを眺めていると、それぞれ違った意味を銭湯に見出して来てくれています。法によって定められている銭湯の役割と、実際の地域社会における銭湯の役割は違うものになっていると思います。

人生100年時代とは

人生100年時代とは、より長く生きること。生きていく上で大体の人は働く必要がある。より長くいきる時代とは、より長く働く時代だと言えます。
すでに現在でも働く中で心と身体にストレスを抱えている人も多いはずです。その状態で、より長く働く、ということは可能なのでしょうか。
「長く生きる中で、より健康に、ストレスなく働く」これを実現するために、Work Body Maintenanceが開催されました。

それでは健康ってなんだ?

みなさんは「健康」の定義について考えたことがありますか?ぼくは病気してないことくらいにしか考えていませんでした。
WHOによると「健康」とは以下のように定義されているそうです。

健康とは、病気ではない、弱っていないということではなく、肉体的にも、 精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること。
Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

個人的にはとても新しい視点だったのは「肉体にも、精神的にも、そして社会的にも」と書かれているように「肉体だけの話しではない」ということです。

これは銭湯が成してきたことではないのか?

お風呂に入ることは保健衛生上としても必要ですし、健康寿命を伸ばすということも言われています。これは肉体的な健康のサポートでしょう。

お風呂に入る余白ある時間を持つことや、リラックス効果はストレスを軽減させます。これは精神的な健康のサポートと言えます。

毎日お風呂に来て常連さん同士で話すことを楽しみにしている人が多くいます。子どもから高齢者まで多世代・多様な人が集う場として、銭湯に来ることが社会とつながる場のひとつにもなっています。これが最後の「社会的にも満たされた状態」を作る鍵になるのではないでしょうか?

そう考えると、昔からある銭湯が、現在の最新の健康の定義を満たせる場たりえるのではないかと思いました。銭湯は人生100年時代を支えるひとつの場として大きな役割を持つ可能性を感じています。(次回に続く)


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