音符を習いながら (10月ピアノレッスン)
10月は日々がパタパタと過ぎて、練習をしないうちにピアノレッスンになりました。
私はまだ、よく音符が読めなくて、その音で良いのか、弾いている鍵盤の位置と合っているのかどうかわからなくなってしまっていたのです。
わからないと何がわからないのかを言えなくて、練習がそのまま止まってしまいました。
「今月、練習してこなかったんです」と正直にここぴ先生に言ったら、
「あら、じゃあ指ならしで少し弾いてみましょう」と、時間を少し取ってくれました。
ピアノを弾く位置と椅子の高さを確認して、鍵盤に両手を置きます。
「最初の左手の和音が上手に弾けなくて、音がバラバラになってしまうんです。」
と、練習中に詰まってしまった箇所を訴えたら、先生がドレドレと楽譜を見て
「そうね、ここの和音を弾く時、どこの筋肉を使ってる?」と訊かれたので、
「手首より上の腕と肘の間の筋肉が動いてます。」と答えると
「じゃあ、体操しましょう」と仕事の前にストレッチするみたいに、肩や肘回しをして筋肉をゆるめてからピアノを弾き始めました。
そうしたら、今度は2つの音が同時に弾けるようになりました。
体の柔軟性ってピアノのテクニックに必要なんだなぁと新鮮な発見と、こんなに簡単にできるようになったことが喜びでした。
それから練習曲を弾くと、指は動くようになっているけど、機械的で指先を動かしているだけの音でした。
先生から
「曲のタイトルや載ってる挿し絵を通して曲の世界を想像してみて。」
というアドバイスがあって、曲のタイトルと添えられているイラストを見て、ホンワカとイメージしながら曲を弾くと、ナントナント急に音が豊かになるのです。
ただ音符を習って指の練習として弾くのでなく、自分が想像するもの、感じ取ったものを表現する音が出て、曲が活き活きとしてきます。
それを踏まえてここぴさんが
「指や手首が歌うように、弾いてみて」と導いてくれます。私は高度な曲を弾くレベルじゃないけど、大切な基礎をいつも丁寧に教えてくれます。
音楽は、音符を無味乾燥な記号として受け止めるのでなく、曲を作った人が描く音楽の世界を、今度は自分のイメージを通して表現していくことなんだと思いました。
それは、まだ字を1人では読むことができなかった幼い頃の自分が読み書きを覚えて、文字を見て文章が読めるようになって、1人でどんどん本が読めるようになって、作品に描かれた世界を楽しんできたプロセスと同じですね。
ピアノもまた、指を柔軟に動かしピアノを弾けるようになり、曲を演奏できるようになって、音楽の世界を楽しめるようになっていけるんだと思ったら、嬉しくなりました。
弾き方と音符の読み方がやっと少しずつ、つながってきて楽しいこの頃です。
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