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映画『笑いのカイブツ』公開記念!令和ロマン×滝本憲吾監督トークイベントレポート

映画『笑いのカイブツ』の公開を記念して、1月30日(火)にテアトル新宿にて本作で漫才指導を手掛けた“M-1グランプリ 2023 王者“令和ロマンの髙比良くるまさん、松井ケムリさん、滝本憲吾監督登壇による公開記念トークイベントを開催いたしました。当日の模様をレポート記事としてお届けします。
(以下、敬称略)

映画『笑いのカイブツ』で、仲野太賀と板橋駿谷演じる人気お笑いコンビ「ベーコンズ」の劇中漫才の指導を担当した「M-1グランプリ 2023 王者」令和ロマンの髙比良くるま、松井ケムリと滝本憲吾監督が満席の会場に登壇。大きな拍手で迎えられると、初っぱなから松井は「優勝したのも全て『笑いのカイブツ』のおかげです。決勝のネタは全てベーコンズのネタですから」とボケを飛ばすと即座に髙比良は「ベーコンズのネタじゃないよ!」と切れ味鋭いツッコミで、会場を沸かせた。

令和ロマン、漫才指導を依頼された当時の心境を語る

本作で漫才指導を依頼された当時の心境について、髙比良は「2022 年の秋くらいにお話が来て、M-1も絡んでいないタイミングだったのでラッキー!面白そうだな!と思いました」、松井も「芸能人に会えるぜ!やったー!と思った(笑)」と仲野太賀と板橋駿谷と会えることが楽しみだったと嬉しそうに振り返る。
リアルを追求するために漫才指導も本物の芸人に頼んだという滝本監督は、「『この間はいらない』『このネタは重複するのでやめましょう』など、的確にアドバイスをくれました」と令和ロマンの指導を称賛。髙比良は「監督に台本をいただいて『(このネタを)僕らがやるとしたらどうですか?』と聞かれたので、そこから少しずつ変えていきました」と説明した。

令和ロマン・髙比良くるま、仲野太賀のツッコミを大絶賛!

役者陣の漫才について、髙比良は「実は板橋さんの役が難しくて、俳優さんがボケをやると芝居っぽくなってしまう気がするんですよね。だから、サラッと言ったほうがいいとお伝えして。シャッフルコンビとかもしました」、松井も「めっちゃ楽しかったですよね!」と振り返る。「(仲野太賀さんは)本当にケムリ先生の7倍くらいツッコミが上手くて」と仲野とコンビを組んだ髙比良が言うと、松井も負けじと「そんなことない!だったら仲野さんと M-1出たらいいだろ!」と漫才さながらの掛け合いを見せ、会場を笑いに包んだ。

令和ロマン:左)髙比良くるま、右)松井ケムリ

仲野太賀と板橋駿谷演じる劇中のお笑いコンビ「ベーコンズ」に強い思い入れ

また令和ロマンが指導をした劇中の「ベーコンズ」の漫才シーンが長回しの一発撮りだったことが明かされ、滝本監督は「失敗してももう撮らないよ、と伝えて撮影に挑みました。観客の笑い声も後から一切足してない。そのままの音を使ってるんです」と解説。これには、令和ロマンの 2 人も驚き、髙比良は「たしかに、板橋さん(演じる水木)にいじられた観客側の笑い声が大きかったですもんね。音のバランスもリアルだった」と納得した様子。松井は「もしネタが滑っていてもそのまま使っていたってことですよね?ウケてよかった〜(笑)」と安堵した様子を見せると、髙比良も「めっちゃドキドキしましたもんね。指導したのが 2 年前だったから、(映画を観て)アドバイスしたところがウケてる!とか、本当に後輩を見守っている気分になりました(笑)」と、劇中の「ベーコンズ」に弟子のような思い入れがあったと語る。

令和ロマン・髙比良くるま

続けて、「当初、(仲野と板橋には)“当たり前”のところから優しく教えるつもりだったけど、滝本監督と会って、お笑いを分かっている人だなと思って。慌てて本当の若手芸人に対する接し方と同じにしました」と徹底的な指導を施したことを明かした。
さらに話題は、主人公のツチヤがお笑い劇場の作家見習いとして活動するシーンについて広がる。松井は、「めっちゃリアルでした。大阪の劇場の作家さんがリアルすぎて。若手とベテランの関係性とか、芸人へのアタリとかもあまりにもリアルすぎて、心がキュッとなりながら観ました(笑)」と話すと、髙比良もそれに共感した。

お笑いの世界のリアルを描いている!令和ロマン・松井ケムリ、気になるところは「一切なかった」

また、ツチヤタカユキというキャラクターについて、髙比良は「世間の方からすると、クラスの人気者やお喋りな人が芸人になっているイメージを持つことが多いと思う。でも、実際は芸人でも面白いことが言いたいけど、(ツチヤのように)喋り方がわからないみたいな人が大半なんですよ」と解説。「喋れる人が面白いことを突き詰める、というよりも逆なんです。本当は内向的であっても面白い人って多いから(映画を観ながら)頑張れ〜!と思った」と感想を述べると、松井も「お笑いの作家さんが主人公ってめちゃくちゃ珍しいですよね。大体、(映画やドラマは)漫才師がメインになることが多いから、我々からすると気になることもあるけど、今回は一切なかった」と、お笑いの世界のリアルを描いている本作を絶賛。

令和ロマン・松井ケムリ

最後に、滝本監督は「令和ロマンさんのお二人に支えられて、この映画がさらに面白くなったと思います。皆さんにもこの映画を広げてほしいと思っています!本当にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、髙比良も「本当に素晴らしい映画なので、1 回と言わずに 2 回 3 回と観てください」、松井も「この作品に携われて心から誇りに思います。僕も“笑いのカイブツ”を目指してがんばります!」とコメント。すかさず、「俳優かい!」という髙比良のツッコミが入り、最後まで笑いが絶えない中でイベントは終了した。

左)髙比良くるま、中央)松井ケムリ、右)滝本憲吾監督

『笑いのカイブツ』あらすじ

笑いに人生を捧げるツチヤタカユキは毎日気が狂うほどにネタを考える日々を過ごしていた。念願叶ってお笑い劇場の小屋付き作家見習いになるも、愚直で不器用なツチヤは他人には理解されず淘汰されてしまう。失望していた彼を救ったのはある芸人のラジオ番組だった。番組にネタや大喜利の回答を送るハガキ職人として再びお笑いに人生をかけていた矢先、「東京に来て一緒にお笑いやろう」と憧れの芸人からラジオ番組を通して声がかかった。そんなツチヤは東京で必死に馴染もうとするが…。

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sundae-films.com/warai-kaibutsu

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