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「他者との認識の違いを可視化する」2024年内定式ワークショップ

Sun*の内定式では、新卒デザイナーが中心となるノベルティーチームを結成し、来春入社予定の内定者に対してオリジナルのノベルティを制作、お渡しをしています。

今年のノベルティ制作の様子はぜひこちらからご覧ください!

今年はノベルティに加えて、内定式で実施するワークショップもデザインしてもらいました。今回はワークショップの目的から当日実施した様子まで、紹介していきます。


内定式でワークショップを実施する理由

Sun*の内定式では、その年の内定者の傾向から式全体のコンセプトを立て、当日の構成を考えていくのですが、その中のコンテンツの1つとしてワークショップを毎年行っています。

これは採用チームの方々が、内定者に対して「こんな人たちになって欲しい」という思いを込め、そのきっかけを掴んでもらうために企画されています。

昨年まではワークショップの内容は採用チームが考えていました。
当初ノベルティチームとしては、コンセプトに合ったノベルティのデザインがメインでしたが、制作を進めていく中で膨らんだ想いをノベルティに留めずに式全体に適応させていくのが良いのではと話が上がりました。
また、ノベルティのキャッチコピー「Own your spark.」に込められている「あなたらしさを自覚しながら、自身の輝きや魅力を他人の意見にとらわれることなく、それぞれの歩み方で存分に発揮してほしい」という想いを体感できるワークショップにすることで、より内定者に一貫した想いを伝えられる有意義な時間になるのではと考え、メッセージに沿った形で体験設計をする運びとなりました。

ワークショップの役割

今回のワークショップの目的は「自身と他者の理解を深め、Sun*で働く上での期待を自身で述べれるようになる」ですが、たった1回の実施でこの大きな目的を達成することはとても難しいです。そのため、今回は参加者が内定式終了後も継続的に振り返る機会と意識や行動が変化するきっかけを提供することに重点を置きました。

体験設計

内定者同士は内定式で初めて顔を合わせ、コミュニケーションを取ります。これから同じ環境で働くことはわかっていても、お互い初対面のため独特の緊張感が生まれます。
そのため、交流する中で自然と打ち解け、尚且つ自分と他者の見え方の違いを認識できるきっかけを作るような体験設計が必要とされていました。



また、今回のワークショップで重要なマイルストーンは2つありました。
1つ目は今までの自分の歩みを振り返り、今を形成しているキーポイントを見つめ直すことです。なんとなく頭の中に印象的な思い出はあれど、その出来事が今の自分にどんな影響を与えているかを真剣に考える機会は多くはないはず。それを具体化して改めて認知することで自分がどんな人間なのかを自認する機会が必要でした。
2つ目は自分が他者からどう見えているか認識することで、多様な物事の捉え方があると体感することです。多様性という言葉が広く使われるようになって言葉では何となく理解しているけれど、自分自身も多様性をはらんでいると認識することは稀です。しかし他者が自分のことをどのように認識しているのか知ることで、自分自身と他者の違いや共通点に対し理解が進むと考えました。一つの事柄について様々な捉え方があることを実感することで、今後チームで働く上で最も重要な「互いを理解し合う」きっかけが生まれることを目指しました。

実施プロセス

ワークショップに設けられた時間は約120分。比較的長時間での企画でしたが、目的も深いものになるためボリュームも集中力も必要となるものになりました。
実施する中で最も重要なことは、共感とギャップを認識する機会を意図的に作ることでした。
お互いを理解するためにただ話すだけだとふわっとした終わり方になり、腹落ち感の薄いワークショップになることが懸念されました。
そこで、自分の歩みを振り返るプロセスと同期の話を聞くプロセスそれぞれで、抱いたイメージを可視化することにしました。そうすることで抽象的なイメージをお互いに共有でき、非言語コミュニケーションによる直感的理解が可能になるため、納得度が高まるのではと考えました。

実際の進行は次の流れになります。

はじめに:グループ内で自己紹介
自己紹介の中でメンバー全員に共通する項目を1つ以上見つけて発表する

Step1:自分自身の振り返り
YourHistory:今までの経験を振り返り、自分にとって重要な時期のモチベーションマップを作成する。その後、印象的な出来事をシールに記載して貼り付ける
YourSpark:モチベーションマップで記載した印象的な出来事について、当時どんな気持ちだったか、その後の自分にどんな影響を与えたか記載する
5色のグラデーションシールで出来事に対する当時の気持ちを色と形で自由に表現する

Step2:グループのメンバーに共有し、お互いにフィードバック
YourHistoryに何を書いたか、出来事とその時のモチベーションを説明し、聞き手は気になった部分を質問する
次に、聞いた話をもとに、グループのメンバーに対して抱いた印象をを1人に対して2つずつ色と形で表現し、モチーフの説明をしながら渡す

Step3:感想や気づきを共有して感じたことをグループ内でまとめる
全ての項目を入力した後、ワークシートについている折り目に沿って折りたたむ

ワークシートを折り目に沿ってたたむと制作したモチーフが隣り合わせに

画像のようにワークシートを折りたたむことで、ワークを通して自分と他者それぞれが感じたイメージ可視化したモチーフが隣り合わせにする
各モチーフについて、色や形を比較してチームメンバーと会話をしていくことで、他者との認識の共通点やギャップについて理解を深める

Step4:発表
各グループでどんな話が出たか発表する

まとめ:意気込みカード
今日のワークを踏まえて、Sun*で働くにあたっての意気込みを記載してノベルティのPCケースの中に意気込みカードをしまう 

以上のプロセスで「自身と他者の理解を深め、Sun*で働く上での期待を自身で述べれるようになる」という目的を達成することを目指しました。

制作物

今回はワークショップに必要なツールもデザインしました。

ワークショップシート
A2サイズの紙に折り目をつけ、ステップごとに見える面を変更できる形にしました。
また、気づきを得るためにお互いが表現したシールを並べてみれるように、ワークシートの折り目と記入場所を設計しました。

出来事シール
モチベーションマップに貼り付けるために制作しました。
キービジュアルの色を抽出して記入箇所が白になるようにグラデーションで配置しています。

意気込みカード
ワークショップの最後に今後の意気込みを書き、ノベルティのPCケース内に差し込みます。

その他、今年のノベルティ制作の様子はぜひこちらからご覧ください!
(ノベルティ制作記事リンク)

当日の様子

当日は、自己紹介でお互いの共通点を見つけることからワークショップが始まり、モチベーションマップの作成やキーポイントの色紙での表現では、真剣に自分と向き合う時間になりました。

自分自身の振り返りを経て色と形でイメージを可視化

相手に自身の歩みの紹介をする場面では、1人1人が個性的なバックグラウンドを持ち、それを自分の世界の見え方で紹介していたので、自然とリアクションや質問が生まれ、打ち解け始めることができました。

お互いの話を聞いて色と形で表現する場面では、相手になぜこの形にしたのか意図と共にモチーフを渡すことで、他者の認識を今までとは違った角度から受け取ることができました。また、自分が思う自分のモチーフと相手から見た自分の印象のモチーフを並べた時に、本人が想定していなかった表現が並ぶことで笑顔が増えていく時間となりました。
全体を通して想像していたよりも和気藹々と行われ、ワーク終了後も打ち解けた雰囲気が続いていたのでとても良い時間になりました。

内定式を振り返って

普段の生活の中で、自分に対し相手が何を思っているか直接話したり受け取る機会は中々ありません。そんな貴重な機会をこれから共に働く同期と、それも対面で2時間ほどでできたという経験は、内定者に非常に有意義な時間になったのではないでしょうか。

入社するまでの半年の間で、お渡ししたノベルティと共に内定式のことを思い出してもらい、自分がこれからどうなりたいか期待を膨らませ続けて欲しいと思っています。

私たちもSun*のメンバーとして来年の4月から共に働けることが楽しみになりましたし、内定者のみなさんが入ってくることで会社全体がより良くなっていけるのではと思える内定式になりました。


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