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【インタビュー(後編)】ママで起業家”マムプレナー”としての本音と覚悟

経営・ビジネスハック

2013.03.16

最近、女性が輝ける働き方として、マムプレナー(ママで起業家)が注目されている。

前回(【インタビュー(前編)】ビザスク(visasQ)って?)紹介した、ビザスク(visasQ)を立ち上げた端羽さんもマムプレナーの1人。

今回は端羽さんに、育児をしながらビジネスを立ち上げた背景やマムプレナーとしての思いを聞いてみた。

家庭・仕事・留学の両立に苦戦し続けた20代

宗像:端羽さんはこれまでどのようなお仕事をされていたのですか?

端羽:米系投資銀行、欧州系消費財メーカーを経て、2007年にMIT SloanでMBAを取得後、ユニゾン・キャピタルという投資ファンドに入社し、主に消費財やBtoCサービスの分野でバイアウト投資活動を行なっていました。

こう言うと「いかにもバリバリ働いていた」的なキャリアのように聞こえるかもしれませんが、実は学生結婚した後に入社した投資銀行は、新卒1年で子供ができて退職しました。主婦をしながら米国公認会計士(USCPA)を取得して再就職した消費財メーカーも、当時のダンナさんの留学のため1年半で退職しました。

渡米先で主婦をしながら、ダンナさんの留学先のボストン周辺限定のビジネススクールを受験し、なんとかMITに拾ってもらう、という家庭・仕事・留学の両立に苦戦し続けた20代でした。
MBAを取得し帰国した際には離婚が決まっていたので、そこからは自分で稼ぐしか選択肢がありませんでした。自分の中では、ようやく集中して仕事できるようになった感じですね。

キャリア形成や家庭と育児の両立に悩んだ当時の経験は、今の「もったいない知識を活かす」ビジネスを考える上で役に立ったと思います。

宗像:なかなか波瀾万丈の経験ですが、その悩んだ経験が今のビジネスにつながったいるのはおもしろいですね。経験から生まれたビジネスは顧客視点からスタートできるので、そこは大きなメリットになりそうです。

起業だからこそ、母娘で有意義な時間を過ごせている

宗像:マムプレナーである端羽さんにぜひお伺いしたいのですが、お子さんを育てつつ事業の立ち上げをされている中で大変な点はありますか?

端羽:サービス立ち上げの段階なので課題も多いです。それでも、多くのことにチャレンジできている充実感があるので苦ではありません。仕事のスケジュールも自分で調整できるので、小学校4年生という、子供が私に甘えてくれる残りわずかな時期ですが、多くの時間を一緒に過ごす事もできています。

子供にとっても、親が仕事をしている姿を間近で見るのは良いことだと、起業してみて実感しています。遊びに来てくれる起業仲間に会って、とても刺激を受けているようで、最近は「早く大人になって働きたい」と言い始めました。

今のところ、母娘でとても有意義な時間の使い方ができていると思っています。もちろん「ビジネスに好きなだけ時間を使うことができない」といったジレンマはありますが、それはサラリーマンをしていても同じです。
起業なら、自分が頑張った分だけ前に進めて、昇進や社内政治のために頑張る必要がない分、サラリーマンに比べてストレスが断然少ないと思います。

子供との時間を守りつつ、チャレンジができるのが起業

宗像:10才のお子さんがいるマムプレナーとして、もっと小さなお子さんがいるマムプレナー候補者にアドバイスをお願いします。

端羽:また立ち上げ中なので、アドバイスできる立場ではないのですが。。。私もそうでしたし、キャリアママと話すとよく話題になるのが、働いていても子育てをしていても罪悪感を感じてしまうということです。

働いていると子供に対して罪悪感を感じるし、思い切って仕事を辞めたり変えたりするのは、それまで頑張ってきた自分自身に対して後ろめたさを感じてしまう。

それに一旦主婦をすると、また自分の得意が活きるような仕事に就けるのか不安ですしね。私も再就職活動の面接に行った帰りに、昼休み時のサラリーマンを見ながら、「ああ、この人たちにはみんな仕事があるのに、自分に仕事は見つかるのかしら」と、思いました。

であれば、子供との時間を守りつつ、まずは少しの時間と資金で、自分の一番が活きるような形で、起業にチャレンジしてみるのは良いと思います。頑張っている事を形にしてみること自体が自信になりますし、自分のペースを守りつつビジネスの世界とのつながりも維持できます。

私自身、2回の主婦生活の後に仕事が見つかったのは、主婦の期間に会計学校やビジネススクールに通って、ビジネスとつながり続けたことはあったと思いますし、それが学校に通う事でなく、起業でも良かったなと今では思います。

幸い今は色々なサービスがあるので、起業のコストが下がっています。ビザスクを使って手軽で良質なアドバイスをぜひ集めてみて下さい(笑)。きっとチャレンジする価値はあると思います!

宗像:僕も常々、日本の活性化のためには女性の力が欠かせないと感じているし、起業にチャレンジする価値も大きいと思います!今日はありがとうございました。


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