＃11 たまに読み返す手紙がある。

「良く泣くなーちゃんが泣くのを見なくなったのは、いつかなって最近よく考えます」

こんな冒頭。
前職の会社の先輩が、異動の時にくれた手紙。
なーちゃん。は会社で呼ばれていたあだ名で、今ではたまに恋しくなったりする。

なーちゃんはもう流石に呼ばれないだろうな。

会社では沢山泣いていた。
新卒で入社して
ロープレで泣いて
注意されて泣いて
結果が出ず泣いて
仕事量の多さに泣いた
タスク管理ができなくて泣いて
大切な先輩の異動でも泣いた。
流石に泣きすぎ。笑笑

本当に、あの時の先輩は、
「なーちゃんまた泣いてるの」
と思っていたと思う。

そんな自分は、いつからか泣かなくなった。

何かの糸を切ったように
多分急に泣かなくなった。

今思い返しても、あんまり理由はわからなくて
人の出入りに慣れたから、とか
後輩が沢山入って来た、とか
先輩の凄さを思い知らされた、とか

きっとたくさんの理由があるんだろうな。

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先輩は、手紙の結びに

「なーちゃんが輝く場所がどこでも応援してるよ」

「全力でこの会社に身を捧げようと考えている私に、知らない世界を見せてくれてありがとう。」

と。
こう書いてあった。

自分はこう思う。

"
全力で頑張る、とは何か
努力、とは何か。
そんなものを教えてくれて本当にありがとうございます。
少しは頑張れるようになりました。

フリーで仕事を受けていく中で、
前職で学んだことは沢山生きていて
全て無駄ではないな、と思う日々です。

そして、全国に足を伸ばせる環境で
先輩に会いに行けるのが嬉しい。
幸せだな。

最近また、泣かない日々が続いています。
辛いことは特にないです。
毎日楽しくてしょうがないです。
仕事も楽しいです。

でも、ふっと泣く瞬間があり、
その時の気持ちを大切にしたいと思っています。