![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/118553304/rectangle_large_type_2_bf27bf2198dda4280ce12a307c279f67.png?width=800)
Photo by
soeji
炎天下 【短歌八首連作】
人のいない路地をぬければ呟きのごとく静かな塔ひとつ建つ
手のひらの花冠のほろほろと涯からほどけゆく炎天下
水切りの鋭い石が駆けぬける とおく とおくとおく とおく へと
膝をつき道を歩いた 題名を失ってから長い童謡
落とし物 玉虫は花咲く姿、またあるときは現るようで
連絡をとらずに死んだ友人の眼差しだけを覚えている
たましいがついばまれている音がする急いで腸を守らなければ
誤答ばかりの川のほとりに引き抜いてあでやかな紺碧の背骨を
初出:岡大短歌10号
■
この連作が掲載された10号、そして2023年10月発行の11号は以下のリンクから購入いただけます。よかったら手に取ってみてください〜。
読んでくださってありがとうございます! 短歌読んでみてください