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短歌 作品

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つくった短歌の一部です、ときたま思い出したように更新します よかったら感想おしえてね!
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#文フリ

鴨鍋 【短歌七首連作】

鴨鍋はまきもどされてとぼとぼと鴨が神話をしょってくる景 満天の星がうらやむ祝言にほてってやまない眼が並んでる 懺悔懺悔六根清浄やまびこはいまだいまだにまぐわっている なまもので皿は一面ぬるぬるに生き血を吸ったりするわけないよ あおくびをこっくりゆらすみたことがあるかい恋は絶壁である よく来たね 花をあふれて嬌声をあげながらゆくこの世の川を 一匹がはぐれて泳ぐ でも君ははぐれていないと思っていたわ □ 2023年11月に行われる文学フリマ東京で頒布予定の本にもこ

運転免許証 【短歌七首連作】

運転免許証 どんなにか輝くだろうわたくしにまだ生まれえぬ運転免許証 話し足りないままだけど外国に晩杯屋ってあるんかなあ ぜったいにさわらないから宿すまでとうもろこしがとうもろこしを 落椿をきみがはじめて撮るときのいつか神話になる瞳だね わかるんだ燃え移るように手を取って昔見た琵琶湖を話してよ 大きな声をはりあげたくてもうずっとひとりぼっちの噴水のため 観覧車ひろびろまわる少しだけ遅くなるよう心で太る □