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第41回:砂子塾長の熱血ドラテク持論

2020年はスーパー耐久にフル参戦!

BMWジャパンはもちろん、SNSなどでも発表されて、ご存知の方も多いと思いますが…。
12年ぶりに国内シリーズフル参戦します!

スーパー耐久のST-Zクラス。車両はアジアを2年間旅した愛機M4GT4。

相棒は……って、またアニキかい(笑)。せっかく昨年の上海でバラけたと思ったコンビが、再度復活です。もうひとりはポルシェカレラカップ・ジェントルマンチャンピオンの実力派、鈴木宏和くん。


チームはNEW!

神戸で中古車販売などを手掛けるエスエスオートとYzOneがチームオーナーとなり、正式名称は『SS/YZ Racing with Studie』メンテナンス・サポートはBMW Team Studieなので、ほぼ昨年のブランパンアジアと同じ布陣で臨むカタチ。

思えばS耐の歴史と自身のレースキャリアは相当な年数がリンクする。1991年にR32GT-Rでのデビュー(当時はN1耐久)からR33、R34、ポルシェ、ランサーなど……。初めての引退(?)となった2008年まで、17年もの間、このスーパー耐久に参戦し続けた。総走行距離は地球何周分くらいになるのか?

ことGT-Rでのマイルは、多分、世界一であろう。

その慣れ親しんだS耐ではあるが、2008年当時とはだいぶ様相が変わっている。その当時は1クラス、2クラスといえばそのほとんどがプロドライバー。現在のGT3=ST-X、GT4=ST-Z、TCRクラスではスーパー耐久リーグが定めたジェントルマンドライバーをAドライバーとして登録しなければならず、しかも、乗車時間なども定められている。

ここ10年でMTがパドル化したのもジェントルマン誘致への促進になった。

2008年のリーマンショック以来、世界的にモータースポーツ業界も苦境に立たされた。

潤沢な資金での参戦が厳しい現実に対し、GT3やGT4といったカテゴライズをつくり、ジェントルマン誘致に導いて、現在の盛況がある。

そんなS耐では、まさにジェントルマンの実力が勝敗を大きく左右する。じつは内緒の話、木下アニキが今年、還暦を迎えるにあたり、STOにジェントルマン登録はダメですか?

と訊ねたのだが、即答で却下。規定では40歳以上で過去にチャンピオン経験のない者とある。S耐最多勝の記録保持のアニキがOKなはずがなかった(笑)。

S耐の目玉は富士24時間だ。我がチームは第4ドライバーとして、スーパーGTでもお馴染みの元BMWワークス、ヨルグ・ミューラーを招聘する。

2年前の富士24時間ではGT-R GT3に乗ったのだが、Eドライバー登録だったので夜間は走行できなかった。今年はバリバリ夜も走るはず。普段の夜更かし成果が活きる?(笑)。

勝手知ったるS耐ではあるが、12年ぶりとあっては「新人」もしくは「浦島太郎」という趣である。アジアで戦ったM4GT4のマイルは最長で1時間。S耐は3~5時間がほとんど。フルタンク1時間のスティントで、4タイヤ・フルサービスがいわずとも知れている。敵はAMG、ポルシェ、アウディ、アストンマーティン、KTMとバラエティに富む。今シーズンがGT4バトル元年になりそうだ。

もうひとつの大きなトピックは、兄弟チーム。Teamサントメ・プリンシペwith Studie。同じM4GT4を使用する。このチーム、3名のドライバー全員が、砂子塾生&TVCドライバーである。親心はトラフィック上では皆無にするつもりだが、彼らの成長が大きな楽しみなのだ。

それより何よりレースは開催されるのか? コロナコロナコロナの連日の騒ぎにウンザリの諸君も多いことだろう。開幕戦、鈴鹿は延期で11月21日、22日開催へ。先の見えない不安はともあれ、3月16日現在で新型コロナ死亡者数は36名。一方、昨年の日本での自殺者は約2万人……。社会の闇に潜む病はもっと驚異なのである……。


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